ダンテの森    
30 Dec 2013   03:51:26 pm
市条例で省エネ義務化
屋根を白色に塗装することを市条例で義務化――米国ロスアンゼルス市
SustainableBusiness.com 2013-12-19

 今週ロスアンゼルス市議会は全会一致で、2011年に制定された建築基準条例の改正を可決し、市内の全ての建築物の屋根を白く塗装するし、屋根からの太陽光熱の吸収を少なくすることを義務付けた。これによりロスアンゼルス市は、グリーン化の市条例で義務付けた全米最初の都市となった。白色屋根はすでにニューヨーク市が市の建築基準に取り入れているが、義務とはなっていない。

 明るい屋根の大都市報告書によると、ロスアンゼルス市では屋根の色を白色にすることで、ヒートアイランド現象を緩和することができるだけでなく、年間3千万ドル(30億円)の電気料金が節約され、地球温暖化ガスの排出量は自動車7万台分が削減される。これによりロスアンゼルス市のカーボンフットプリントは20%小さくなる。

 明るい屋根の色は白に限らず、明るいグレーや赤色系でも効果がある。明るい色は熱となる赤外線が屋根に吸収され屋根の温度が上がる事を緩和するとされ、最大27℃の温度差があるとされており、建築物の躯体の温度も3〜4℃下げるとされている。

 クールな屋根にすることは、最もコストをかけずに簡単に都市の地球温暖化対策ができる方法で、地球温暖化緩和策をこれから始めるには最適な方法と言える。

 ロスアンゼルス市の夏の平均気温は現在37℃であるが、このまま何もしないでおけば2050年には37℃になると言われており、温暖化とヒートアイランド緩和策が望まれている。

 ブログ管理人のマンションは今年が3度目の大規模修繕の年で、我がマンションの屋根も今回明るいグレーに塗られた。最上階の居住者の来年の夏は少し過ごしやすくなると思われる。日本では、まだまだ黒っぽい屋根が多いが、ロスアンゼルスのような条例を作った都市があるとは聞いた事が無い。最近、ときどき全ての壁が真っ黒な新築を目にするが、冬は暖かいかも知れないが、夏の事は考えていないのだろうかと不思議に思っている。機会が有れば、建て主さんに聞いて見たい。ロスアンゼルスではさしずめ、罰金ものであろう。

原文(英文)URL:http://www.sustainablebusiness.com/index.cfm/go/news.display/id/25413
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29 Dec 2013   10:25:11 am
FITで電力会社が不当利益
年間1000億円も電気料金へ不当に上乗せか――再生可能エネルギー賦課金を巡る不可解
東洋経済オンライン 2013-12-17より、

 太陽光や風力など再生可能エネルギーの普及を加速するため、2012年7月に導入された固定価格買取制度(フィードインタリフ、通称FIT)。再エネで発電された電気を、その地域の電力会社が一定価格で買い取ることを国が約束する制度だ。電力会社が買い取る費用は、「賦課金」という形で電気料金に上乗せして集められており、今はまだコストの高い再生エネの導入を電気利用者全体(家計や企業)で支えている形だ。

 賦課金の総額は2012年度が1302億円で、2013年度が3133億円。これが利用者から電力使用量に応じて回収され、電力会社の買い取り資金として交付されている。しかし、この賦課金は買い取り費用の実態と比べ、過大に徴収されている疑いがある。しかも、その差額は13年度の1年間だけで数百億円から1000億円超に上ると見られ、現状を放置すればこの先も年々大きく膨らんでいく可能性が高い。

 問題は、賦課金の計算方法にある。毎年の賦課金は、「再エネで発電された電気の買い取り費用見込み額」と「制度運用の事務費用」から「回避可能費用の見込み額」を差し引いて計算される。回避可能費用とは、電力会社が再エネの電気を買い取る分、自社で発電せずに済むため、それによって削減(回避)できる燃料費などの発電費用をいう。

 経済産業省の計算に基づく13年度の買い取り費用見込み額は4800億円、事務費用は3億円で、回避可能費用の見込み額は1670億円。差額の3133億円が賦課金とされた。買い取り費用については、毎年定められる買い取り単価と予想買い取り量から導き出される。一方、回避可能費用については、電力会社が有するすべての電源のキロワット時当たり平均運転単価を、再エネ電力の買い取り量に掛け合わせて計算している。しかし、回避可能費用を計算するベースとして全電源の運転単価の平均値を使うのは、妥当性にはなはだ疑問がある。

 なぜなら、電力会社が再エネ電力の買い取り分だけ自社の発電量を削減する際、最も運転単価の高い電源から優先的に削減するのが経済合理的だからだ。

 つまり、運転単価の安い水力(東京電力の12〜14年度のキロワット時当たり単価見込みは0.02円)や原子力(同2.31円)を停めずに、最も単価の高い石油火力(同15.95円)やガス火力(同10.72円)を減らしたほうが経費削減につながるわけで、電力会社の電源運用もそういう考え方で行われるはずだ。

原文URL: http://toyokeizai.net/articles/-/26418

 このような水増し請求とも言えることを電力会社が独自に行うとは考えられず、当然経産省の指導があったものと考えるのが妥当である。これにより国民に再生可能エネルギーの固定電力買い取り制度は消費者にとって大変高くつくものであるとの印象を強め、エネルギーシフトなどせずに原子力発電を温存すると言う世論を強くしたい狙いがあるのだろう。同時に電力会社の懐も暖かくなるという、一石二鳥の政策なのだろう。国民は騙されてはいけない。
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26 Dec 2013   06:12:02 am
今年の異常気象と災害
気象庁は、日本と世界の今年(2013年)の天候についてまとめた(速報値)。
サイエンス・ポータル2013-12-25

日本の気温〜高知・四万十で歴代最高41.0℃

 日本の今冬(12-2月)は、周期的に強い寒気が南下したため、北・東日本で2年連続、西日本では3年連続の寒冬となった。とくに北日本の日本海側で降雪量は多く、2月末には青森市・酸ケ湯で、国内歴代最高の積雪566cmを記録した。

 夏(6-8月)は太平洋高気圧の勢力が強く、全国で暑夏となった。とくに西日本は気温が平年より1.2℃も高く、1946年の統計開始以来の最高温となった。高知県四万十市では8月12日に、歴代最高気温となる41.0℃を観測した。

 雨は、夏に東日本と東北の日本海側で降水量がかなり多かった。とくに7月28日は山口県と島根県、8月9日は秋田県と岩手県、同24日は島根県で記録的な豪雨となった。秋(9-11月)は、全国的に台風や秋雨前線の影響でたびたび大雨に見舞われ、11月には低気圧や寒気の影響で、日本海側で雨の日が多かった。このため降水量の平年比は北日本の日本海側で135%、東日本の日本海側で162%と、これまでの最多記録を更新した。

 台風の発生数は平年(25.6個)よりも多い31個で、19年ぶりに30個を超えた。日本への接近数は14個と平年(11.4個)よりも多く、9-11月は1951年以降で最多の、66年と同じ9個(平年4.8個)だった。9月中旬に上陸した台風18号の影響で福井県や滋賀県、京都府で記録的な豪雨となり、3府県に初の“大雨特別警報”が出された。10月16日には、台風26号による記録的豪雨で、東京都大島町の伊豆大島で大規模な土砂崩れ災害が起きた。

世界の気温〜2番目の高温

 2013年の世界の年平均気温は、1981-2010年の30年間平均よりも0.20℃高く、統計開始の1891年以降では2番目に高かった。世界の年平均気温は、100年あたり0.69℃の割合で上昇しており、特に1990年代半ば以降、高温となる年が多くなっている。2013年の日本の年平均気温は、30年間平均よりも0.40℃高く、1891年以降では8番目に高かった。日本の年平均気温は、100 年あたり1.15℃の割合で上昇している。

世界の異常気象と災害〜フィリピンに台風30号直撃

世界では、東日本から中国中部にかけて3月と7-8月は異常高温となった。上海市のシージャーホゥエイ(徐家匯)では、8月7日に統計開始(1872年)以降で最高の気温40.8℃を記録した。オーストラリアでは1月と3-4月、7-10月に異常高温となった。このほかフィリピンでは11月に台風30号の直撃で6,000人以上が死亡した。インド・ネパールでは6月に大雨災害、パキスタン・アフガニスタンでも8月に大雨による大きな災害が発生した。

〈2013年の主な異常気象・気象災害〉
•東シベリア南部の洪水(7-9月)
•東日本〜中国中部の高温(3、7-8月)
•東日本、西日本の少雨(3、5月)
•フィリピンの台風30号(11月)
•インドシナ半島の大雨(9-10月)
•インド・ネパールの大雨(6月)
•パキスタン・アフガニスタンの大雨(8月)
•ヨーロッパ北部の高温(5-6、8-9月)
•ヨーロッパ西部の低温(3-6月)
•ヨーロッパ東部〜中部の多雨(1-3、5-6月)
•ソマリアのサイクロン(11月)
•モザンビーク・ジンバブエの大雨(1月)
•モーリシャス〜マダガスカルの高温(9〜11月)
•米国東部、その周辺の多雨(1、4-6、10月)
•メキシコのハリケーン「Manuel」「Ingrid」(9月)
•ブラジル東部の高温(1-4、6月)・少雨(2-3月)
•オーストラリアの高温(1、3-4、7-10月)

原文URL: http://scienceportal.jp/news/daily/1312/1312251.html
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24 Dec 2013   02:52:34 pm
アジアのグリーン認証
アジア太平洋のグリーンビルディングをリードするシンガポール
Yale Environment 360, 2013-12-16 Mike Ivesの報告より、

 シンガポールはアジアにおけるグリーンビルディングのショールームのようである。一見、東南アジアのどこにでもあるようなショッピングモールの、313@ソマーセットの8階建てを詳しく見ると、自然光の採光システム、太陽光パネル、省エネエレベータとエスカレータ、高効率エアコン、ビル全体のエネルギー管理をするコンピュータシステムなどでビルのCO2排出量を削減していることが分かる。

 反対側に位置するピッカーリング地区は、東南アジアの金融センターであるが、ここにできたパークロイヤルホテルはグリーンビルであることを証明するかのように、正面には熱帯シダ類が茂り、ブドウの木が全面を覆っている。ロビーに入ると、木材を多用したインテリアと熱帯苔が敷き詰めれており、金融センターのど真ん中に現れた熱帯雨林の中に居るようである。これらの植物への水やりは、雨を貯水するタンクから供給されている。光センサーによる照明制御で省エネが行われている。ガラスは赤外線をカットして太陽光熱を遮っている。

 これらの建築物は、シンガポール建築建設庁(BCA)が推進するグリーンビル格付けシステムで格付けされている。日照対策、水資源対策、省エネとCO2削減の制御システム、高効率エアコン(HVAC)などで格付けされる。これまでに、新築ビル1534棟、改築ビル215が格付けを受けた。この総床面積は国全体の1/5にあたる。格付けを受けたビルの運用費用は11.6%安くなり、不動産価値は2.3%上昇した。

 従来、ビルの格付けは米国の公益法人が行っているLEED認証に頼っていたが、シンガポールBCAはアジア太平洋地域の気候に合わせたグリーンビル基準を定め、アジア太平洋地域における標準にして行こうとしており、グリーンビジネスの指導的役割を果たそうとしている。

原文(英文)URL:http://e360.yale.edu/feature/singapore_takes_the_lead_in_green_building_in_asia/2720/

 日本政府は武器の輸出で経済成長を図ろうと考え、その為の法整備に余念が無いようであるが、アジア太平洋地域の国々はグリーン経済への移行へと進んでおり、日本の軍産複合体の計画はとん挫する事になるだろう。
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21 Dec 2013   10:51:12 am
病む惑星・地球
先月11月は地球規模に見ると大きな変化が見られた――NOAA発表

 アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2013年11月の地球規模の気象分析結果を発表した。この発表は月例で行われているものであるが、今回の発表には地球温暖化の影響を示す記録的な数字が目立つ。

●2013年11月の地表と海面を総合した平均気温は20世紀の100年間の平均気温である12.9℃を0.78℃上回り、過去134年間で最高となった。
●地表温度は、20世紀の100年間の平均の5.9℃を1.43℃上回り、過去2番目の地表温度の高い11月となった。海面温度は、同じく平均の15.8℃に対し0.54℃上回り、2009年11月とならび過去3位の記録となった。
●地表・海面を総合した9月〜11月の3カ月間の平均気温では100年平均の14.0℃を0.68℃上回り2005年に次ぐ過去第2位の記録であった。

11月の世界の異常気象は次の通り

アラスカ 1918年に記録が始まって以来の多い降水量を9月〜11月に記録した。

米国西部 2013年1月〜11月は記録的な降水量の少なさであった。カリフォルニア州では過去最少を記録した。

北極海  1979年に始まった人工衛星による結氷量観測史上最低を11月に記録した。

オーストリア 11月は2002年に次ぐ記録的な降水量で、各地で洪水が記録された。

スペイン 1985年に次ぐ記録的な寒さの11月であった。

ロシア  ロシアが記録を取り始めた1891年以来、最も暖かい11月を記録した。

フィリピン 台風30号は瞬間最大風速88メートルで、10メートルの高潮を伴って中部を襲い6000人の人命を奪った。

オーストラリア 9月〜11月の平均気温は1961年〜1990年の30年間平均を1.57℃上回る記録であった。

南極大陸 1979年始まった人工衛星による結氷量観測史上最少量を11月に記録した。

 人の体温の平均は36.5℃であるが、地球の気温の平均はほぼ15℃である。僕たちは体温が1℃上がると気分が優れず、2℃上がると頭がふらふらして立ってはいられない。地球にとっては0.5℃の差は大きい。病む惑星・地球。

原文(英文)URL:http://www.ncdc.noaa.gov/sotc/global/2013/11/
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