ダンテの森    
14 Nov 2013   11:01:25 am
COP19断食で訴え
フィリピン代表が同胞に連帯して、会議での実りある結果が出るまで断食を決行
ENS Newswire 2013-11-12 ワルシャワ発より、

 場馴れした環境外交のベテラン交渉官達が、フィリピン代表団のナデレブ・サノ(Nacerev Sano)氏の感情を込めたスピーチに聞き入り、中には涙をぬぐう姿も見られた。

 サノ氏は各国政府代表に対し、今フィリピンで起きている惨状を一人一人が心に思い浮かべながら、気候変動を緩和する対策への決定をこれからの10日間の交渉にあたってもらいたいと述べた。

 サノ氏は、この会議で実りの有る結果が出るまで、フィリピンの同胞と連帯する意味から食事を絶つ「断食」を表明した。

 サノ氏は、「このワルシャワ国立競技場に集まっている世界の代表と、今実際に気候変動による被害を受けている人達が繋がることで、世界を危険から救い出す事を可能にする」と述べた。

 さらにこれからも、気候変動と言う事実に、懐疑的あるいは反対の立場を取る人々に対し、「あなた方が今いる象牙の塔の柔らかいソファーから立ちあがり、現実を見る事をお願いしたい。あなた方には是非とも、太平洋、カリブ海、インド洋の島々を訪ねて海面上昇の実態を自らの眼で確かめてもらいたい。ヒマラヤ、アンデスの山岳地帯へ行って溶けた氷河の水で浸水している町や村を見てもらいたい。北極の氷が溶けたことで、極地に住む人々の生活をどんなに厳しいものにしているかを見てもらいたい。メコン、ガンジス、アマゾン、ナイルの巨大な三角地帯で起きている水位の上昇による人々の苦しみを見てもらいたい。アメリカ大陸を襲うハリケーンの爪あとを見てもらいたい。昨年、アメリカ東部を襲ったハリケーン・サンディによる被害に苦しむ人々を見てもらいたい。気候変動は、今や生死の問題となっているのです。これらを見てそれでも足りなければ、今すぐにフィリピンへ行ってその惨状を体験すべきです。」

 サノ氏はさらに、「今、私の兄弟を含め故郷の人々は、食べるものが無く空腹を抱えながら、毎日死体を掘り出しているのです。私は、彼らに連帯する意味から自発的に断食に入ったのです。」

 台風30号は、中心気圧895hpa、最大風速98m、直径600kmと言う過去の記録には無かった最大級の台風であった。

原文(英文)URL:
http://ens-newswire.com/2013/11/12/philippines-climate-negotiator-vows-hunger-strike/
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12 Nov 2013   03:25:20 pm
COP19開会の辞
COP19議長、マルチン・コロレック(Marcin Korolec、ポーランド環境相)氏の開会の辞
COP19 Warsaw 2013-11-11

COP18の議長、ビン・ハマド・アルアッティヤ閣下。

高名なる国連気候変動枠組条約事務局長であられるクリスティアナ・フィグエレス夫人。

御列席の各国閣下、高名なる代表者の方々、紳士淑女、そして友人たち。

まずはじめに、前会COP18の議長であられたビン・ハマド・アルアッティヤ閣下の12ヶ月にわたる御努力に感謝いたします。閣下の献身無くしてドーハにおける採決は有り得ませんでした。有難うございました。

もちろん、私は今回の使命が簡単なものであるとは全く思っておりません。しかし、これが環境会合の現実であり、私は、私のこれから、私たち全てのこれからが大変困難なものである事を知っております。

一方の世界では、最新のスマートフォンが何故頻繁にバッテリー・チャージをしなければならないのかに不満を抱いている時、他方の世界の13億人の人々には電気が全くないのです。そしてある人々は宇宙旅行を現実のものとしょうとしている時、26億の人達には清潔に料理を作る方法が有りません。

もし、この話が簡単すぎると言うのであれば、我々すべての人類は気候変動による脅威に晒されており、見慣れた景色が変わり、普段の生活を変えざるを得なくなっているのです。殺人なのです。

2日前、強力な台風がフィリッピンを襲い、数千の命を奪い、数百万人が住む家を失いました。巨大な人類の悲劇です。忘れるべきではない痛みを伴う警告です。

私は、警告と言いました。何故なら我々は勝ち目の無い自然との戦いに負けているからです。我々は差を乗り越えて一致協力して対抗策を講じなければなりません。

気候変動は地球の課題であり、地球の問題であり、同時に世界のチャンスでもあります。この問題に協調した対処ができないとすればそれが問題です。もし我々が、協力して成し遂げられると言う事を垂範できれば、それは大きなチャンスと言えます。一国でも一つの団体でもそれは同じです。しかし、私たちは共に行動する為にここに集っています。私達にはできるのです。

しかし、我々はみんな異なると、言うかも知れません。そのとおりです、しかしその現実を特長に変える事ができます。より良き未来の為に我々が、全て同じレベルの貢献ができるとは思っていません。しかし、参加する全ての国が何か一つでもテーブルに持ってくる事はできるのです。我々の誰もが、異なった優れたものを持っています。地球を治す為の薬の成分をそれぞれが持ち寄る事ができるのです。

私は今日ここワルシャワで、これからの12ヶ月間を皆さんからの合意を得る為には時間を割かない事をお約束します。これは組織先導で行われるプロセスですが、そこには進行役が必要となるでしょう。私は皆さんに透明性を約束します。私は包括的な進行を約束します。新たな協定の為の強固な基礎固めに必要な、私の最重要課題であると思っています。そして、貢献と連帯の国として知られている私の祖国ポーランド人としての役割を果たす所存であります。

私は一人では有りません。ペルーとフランスの同僚が私を助けてくれます。チームワークが大切であることは皆知っています。彼らの助けによって、いや、それ以上にここに御列席の皆様全員の助けによって、人類が解決しなければならない気候変動と言う最も挑戦的な問題に取り組んで行けると思っています。

皆様、良いCOPで有りますように。

原文(英文)URL:http://www.cop19.gov.pl/latest-news/items/opening-speech-by-the-president-of-cop19-mr-marcin-korolec
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11 Nov 2013   05:30:38 pm
CO2が過去最高記録
地球温暖化ガス濃度が過去最高を記録――気候変動を加速
ENS-Newswire、2013-11-08ジュネーブ発より、

 今月11日から22日までポーランドのワルシャワでCOP19(国連気候変動枠組条約第19回締約国会議)が開催されるのに先立ち、WMO(世界気象機関)が温暖化ガス通報を発表した。

 これによると、1990年から2012年の22年間にCO2による地球温暖化があったと報告しており、増加分の80%は化石燃料由来であるとしている。特に2010年から2011年にかけてのCO2の増加は過去10年間で最高を記録している。今回の報告書の作成にあたり、世界50カ国がWMOに協力した。計測されたデータは各国で集計された上、日本の気象庁内にある世界温暖化ガス計算センターに送られて処理されまとめられた。

 排出されたCO2は、大気に留まるもの、生物圏に留まるもの、海洋に留まるものとなる。WMOによると、人類が放出しているCO2の約半分が大気中に留まり、残りは生物圏と海洋に吸収されている。

 WMO事務局長のマイケル・ジャロウ(Michael Jarraud)氏によると「人類の営みに起因して排出されるCO2が、自然界のCO2バランスを大きく乱している事が気候変動の主原因である事が一層明らかになった。」としている。「IPCC(気候変動に関する国際間パネル)の第五次評価報告書にもあるように、CO2、メタン、窒素酸化物の濃度は過去80万年で最高値になっており、CO2濃度は2014から2016年の間に400ppmの大台を超えることは確実になっている。その結果気候の狂暴化、氷床や氷河の融解、海面上昇が起きる。」と続けた。今年5月11日にはハワイのマウナロア天文台で400ppmを記録している。

 1750年に産業革命が始まって以来、大気のCO2濃度は41%上昇、メタンは160%、窒素酸化物は20%上昇しており、これらは長期間大気中に滞留し地球温暖化効果を持っている。IPCCによると、このまま人類が産業構造を変えることなく続けて行くとする(BAU)と、地球の平均気温は産業革命以前に較べ4.6℃上昇する。これは平均値であるので地域によってはそれ以上の温度上昇があり、その結果、壊滅的な気候変動が発生すると思われる。

<以下省略> 原文(英文)URL: http://ens-newswire.com/2013/11/08/greenhouse-gases-hit-new-record-high-forcing-climate-change/

 COP19には欧州をはじめ、今回は米国と中国も意欲的な温暖化ガス排出削減目標を携えて会議に参加するものと思われる。その中にあって、日本は2005年実績に対して3.6%の削減と言う消極的な目標で臨んでいる。この目標値は京都議定書第一約束期間(2012年まで)の目標値より3.2%ポイント高い(排出量が多い)数値で、2009年の鳩山首相が国連で約束した2020年に1990年基準で25%削減と言う国際公約を塗り替えようとしているものである。CO2削減は世界各国に任せて、自国は経済成長だけを目標にすると言っているようなもので、世界から顰蹙を買い、安倍政権は世界の孤児となるであろう。
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10 Nov 2013   12:35:18 pm
エネルギー報告書
FoE Internationalが報告書「Good Energy, Bad Energy」を発表
FinaceGreenWatch 2013-11-09から、

 FoEインターナショナルがエネルギーに関する報告書「Good Energy, Bad Energy」を発表しました。現在の世界のエネルギーシステム、すなわち私たちがエネルギーを生産・分配・消費する方法は、持続不可能かつ不公平であり、また、コミュニティーや労働者、環境を害し、気候変動に悪影響を及ぼしています。

 報告書「Good Energy, Bad Energy」では、なぜ公平かつ持続可能で気候変動に悪影響を及ぼさないエネルギーシステムの導入が急務となっているのかを説明しています。

≪キーポイント≫

・現在の世界のエネルギーシステムは、持続不可能かつ不公平であり、また、コミュニティーや労働者、環境に負荷を与え、気候変動に悪影響を及ぼしています。これは根本的には力関係の問題であり、一般市民やコミュニティーに対して力で勝っている企業やエリートの権力と利益が問題なのです。

・現在世界が依存している破壊的なエネルギー源は、気候変動の他、土地収奪、大気汚染、森林や生態系の破壊、人権侵害、健康被害や早期死亡、危険な仕事、地域経済の破綻といった多くの社会問題や環境問題、争いを引き起こしています。

・FoEインターナショナルは、気候変動に悪影響を及ぼさず、公平で持続可能なエネルギーシステムを構築することは可能であると考えています。このエネルギーシステムは、すべての人にエネルギーにアクセスする基本的権利を保障し、世界中のコミュニティーの権利と様々な生き方を尊重するものです。これを実現するために、私たちは企業に立ち向かい、政府のエネルギーに関する決定を真に民主的にさせていく必要があります。

・私たちは早急に、地域に適し、気候変動に悪影響を及ぼさず、入手しやすく、すべての人にとって影響の少ないエネルギーに投資する必要があります。また、人々が基本的ニーズを満たし、豊かな生活をするために、多くのエネルギーを必要としないよう、エネルギーへの依存を低減しなければなりません。

・私たちは破壊的エネルギーの新たなプロジェクトを中止し、既存の破壊的エネルギー源を廃止する必要があります。そして、影響を受けているコミュニティーや労働者の権利が尊重され、その移行期間中に彼らのニーズが満たされることが確実となるようにしなければなりません。

・この移行を実現するため、私たちはまた、人々や環境のニーズよりも企業のニーズを優先する取引や投資のルールの改正にも取り組む必要があります。

・私たちのビジョンは「エネルギー主権」という概念で表すことができます。これはエネルギーを利用する権利であり、持続可能社会を実現するために、持続可能なエネルギーや持続可能な消費パターンを選択する権利です。

原文URLから報告書「Good Energy, Bad Energy」全文のダウンロードができる。URL:
http://financegreenwatch.org/jp/?p=38033
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09 Nov 2013   11:07:40 am
太陽光発電所のロボット
ロボットが太陽光発電所の建設・維持管理コストを下げる。
GreenBiz.com 2013-11-07 Martin LaMonicaの記事より、

 米国の太陽光発電の大手サンパワー(SunPower)社は、先週ロボットメーカー、グリーンボティックス(Greenbotics)社をその傘下に入れたと発表した。グリーンボティック社は大規模太陽光発電所のパネルを自動的に掃除するロボットを開発・製造・販売している。

 これまで、太陽光パネルの掃除は、その出力を維持する為には重要な作業で、もっぱら人手に頼っていた。多数の作業員が、水を含ませたモップで表面を濡らし、スクイージー(車のワイパー状の道具)で汚れを拭い去っていたが、全て手作業で行われている。

 太陽光パネル掃除ロボットは、パネルに乗せるだけで人が行っていた作業をを自動で行う。自律制御されたエラスティック材料でできたキャタピラ状の駆動部がバッテリー電力でパネルの上を走行して行く。パネルの列の最後に到着したらオペレーターが隣の列に移してやる。ロボットがクリーニングに使用する水の量は人力で行う場合の1/10で済む。

 太陽光発電パネルでは、パネル清掃は発電効率を下げない為に重要な作業である。ロボットを導入した場合、クリーニングの頻度が増えた為に発電所全体の発電量が15%上昇したとの報告が有る。また、ロボットの導入により、維持管理の人件費が1/3〜1/4になったとの実績も報告されている。

 大規模太陽光発電所の建設に置いて、パネル設置ロボットの導入も行われており、ロボットの導入により4人のオペレータで1日に200kWのパネルを設置する事が可能になり、工期短縮と建設費のコストダウンが可能になる。

 今後、太陽光発電所とロボットはますます密接な関係となって行くものと考えられており、太陽光発電所用ロボットメーカーも次々と出て来ている。

原文(英文)では、ロボットが動くムービーを見る事ができる。 URL: http://www.greenbiz.com/blog/2013/11/07/enter-solar-industry-cleaning-robots
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