太陽光ばあちゃん(ソーラーグランマ)の力
ファクター5では数多くの環境保護団体の活動も紹介している。その中にインドのベアフット・カレッジ(裸足の大学)がある。この学校に入れるのは、世界中の最貧国家の最貧村の最貧の中年女性のみである。多くの女性は孫を持つグランマ達だ。
この学校に招へいされるグランマ達は殆ど学校に行った事は無いし字も読めないが、半年間の教育の後に太陽光発蓄電システムの専門技術者となって村々に帰って行く。この学校の教育システムは文字も言葉も重要ではない、手と、視覚と、聴覚だけで、今まで聞いた事も無い太陽光発蓄電システムを覚える。グランマ達はコイルを巻いてトランスを作り、ICチップや抵抗等をプリント基板に半田付けするところから始まり、ソーラーパネルの組み立て設置、蛍光灯器具やバッテリーの設置、その全てのメンテナンスができるようになり、自分の村に帰る。
村に帰って、自分の作業場を持ち国連の支援で送られてくる部品からソーラーシステムを作って村人に使ってもらう。使用料金は月に5ドルで、これは従来の光源である石油ランプ用の石油やローソクや懐中電灯の電池代の合計より安価である。
ソーラーグランマの孫達はこの明かりで夜勉強もできるし本も読める。ラジオも聞く事ができる。母達は夜も縫物をしたり料理の準備もできる。イスラム文化圏やヒンズー文化圏では女の子には教育は必要ないとの考えが未だに強く、昼間はヤギやヒツジの世話をさせられる。女の子にとっては夜の学校は重要な教育の機会である。ソーラーグランマの電気は女の子の為の夜間学校を可能にした。
何故、貧しい中年女性なのか。ベアフット・カレッジを1977年に始めたBunker Royは、男性は出世欲が強く技術が身に着くとすぐにビジネスにしたがるし、少しうまく行くと村を出て街に行ってしまう。そして何より資格を欲しがる。グランマ達にはそれが無い。
これまでに19カ国の750の村の19,000の家庭に太陽光発蓄電システムを設置して、その全てが今も完全に動いており、年間12000トンの石油消費を削減した。
Bunker Royは言う「持続可能社会は分散型でのみしか成功しない」
You Tubeでご覧になれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Khgdpf1hkOU&feature=context&context=G2aef344FAAAAAAAAAAA
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