建築基準法による規制
省エネは1973年の石油ショックから始まった。各国は競ってエネルギーの無駄遣いを少なくする事の注目が集まった。省エネの法制化の先陣を切ったのはスエ―デンだった。スエ―デン建築基準法(Svenska Byggnorm)を1975年に制定し、初めてU値（1平方メートルあたりのエネルギー損失をケルビン度で表したもの）を導入した。建築物を部分ごとに例えば屋根は0.2[W/��K]、窓は2.0と言う基準値を制定した。ちなみに一重ガラスの窓のＵ値は5.6であり、2重ガラスの窓は2.8である。この基準値は年々下げられより厳しいものになっている。
各国によってこの省エネ建築基準は様々であるが、最も整備されていると思われるものはドイツのパッシブハウス(8/17, 8/27, 9/4に掲載)であるが、これと同水準のスイスのミネルギーハウス(Minergie House)がある。どいつもスイスもこれらを法制化している。
アメリカ、他のＥＵ諸国、中国、日本そしてオーストラリアはそれぞれ省エネ基準を建築基準法に有る程度取り入れている。
英国政府は持続可能住宅基準(Code for Sustainable Home)を制定し、規制を伴う達成目標を設けた。2010年に25%、2013年に44%、2016年には100%つまりゼロエミッションを目標にしている。更にこの法律には水資源の有効利用の為の法規制も盛り込まれている。
フランス政府は今後建設される全ての建築物は2020年の時点でそのビルが消費するエネルギー量より多くの発電をすることを義務付けている。
中国政府は2006年の第１１次五カ年計画の中に新建築基準を制定し、省エネ設計基準、省エネ建築材料基準、冷暖房基準等が具体的に盛り込まれた。
アメリカでは多くの法的規制は州や地方政府に委ねられていた為に、さほど効果的とは言えなかった。再生可能エネルギーの計画は1970年代に導入され、その後改版が重ねられた。マサチューセッツとカリフォルニア州では「Least Cost Best Fit」「Negawatts」等と銘打った省エネ基準をいち早く法制化した。その後他の州も法制化が進み現在約1/3の州で省エネを法制化進んでいる。
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省エネ建築基準
