地球環境負荷の過去からの累積で評価すべきと主張
GHG(地球温暖化ガス)の2008年の総排出量は295億トンであった。これを当時の総人口67億人で割ると一人当たり4.4トンとなる。図はCO2排出量の多い主要国別の排出量割合(棒グラフ)とそれを人口で割った一人当たりの排出量割合の(ヒト型グラフ)である。
これを基準に今後の排出量を議論する事に中国やインドは異論を唱えている。中国やインドは開発を始めたばかりで、インフラを作っている段階である。既にインフラは作り終えた先進国に追いつくまでには更に数十年の期間を要しその間は一人当たりのCO2排出量が増え続けるのは認められるべきであると言うのがその言い分である。
そして、現時点の排出量で議論するのではなく、過去100年間のCO2排出量の累積が、地球温暖化を招いた原因であるので、積算値を検討の基準にすべきであると、世界資源研究所の資料を提示して訴えている。
それによると、アメリカは一人当たり過去100年間(1902〜2002)で1000トン、ドイツは800トン、日本は350トン、中国は60トン、インドは25トン累積して排出してきた計算になる。これが各国国民一人が地球環境に与えた負荷であるとしている。アメリカ人はインド人の40倍地球に負荷をかけてきたのだから、今後の対策にそれ相応の責任を果たすべきであるとし、中国やインドがこれから排出量が増加するのは容認すべきであるとしている。
これに対しファクター5では、中国やインドこそ緊急に革命的な省エネ策を採用して今後の開発を行うべきとしている。
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