グリーン・ウエーブはもう来てしまっている。
グリーン経済への移行と聞くと、どこかの環境保護団体のスローガンか何かで企業にとっては負担にこそなれ、直近の利益には結びつかないと考えている企業人が今でも多いのではないだろうか?
いずれの企業も大なり小なり環境対策に関わりを持っている。水質問題、排水・排気の問題、産業廃棄物問題、その他の公害問題など、いずれも企業負担としか捉えられていなかったからである。
しかし、今やまちがいなくグリーンの波はやって来ている。他の企業よりも早く環境問題を積極的に戦略的に企業戦略に取り入れることが持続可能社会において企業としてリーダーシップを取れるチャンスを得る事ができる。
世界のマーケットリーダーであるGE、イケア、トヨタ、3Mは既に波に乗っている。この波に乗った企業は収益も上がっている。
エール大の教授、ダニエル・C・エスティー(Daniel C. Esty)著の「グリーン・トゥ・ゴールド」と言う本によると「ビジネスの世界に打ち寄せるグリーン・ウエーブから逃れられる企業はどこにも存在しないということだ」とある。
BPのCEOのジョン・ブラウン卿は地球温暖化ガスの排出を減らす事を全社に指示し、3000万ドルのコストをかけたが、数年間で6億5千万ドルのコスト削減を達成し、2006年までに15億ドルのコストを削減した。
賢い企業は、環境問題に戦略的に取り組んで競争優位を確保する。
今や、省エネは小さな節約ではない。2010年度に全米では1兆円の省エネが実施された。グリーンビル(省エネビル)の市場は全米で40兆円の市場を形成している。世界では100兆円市場である。
省エネを矮小化して考えていてはグリーン・ウエーブに乗り遅れる。
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