カナダ政府は12月13日京都議定書から正式に脱退した。
現存する唯一の国際的な地球温暖化排出ガス規制の枠組みである「京都議定書」からカナダが撤退した。
南アフリカのダーバンで前日まで開かれていた国連気候変動枠組条約第17回締約国会議(COP17)に出席していたカナダの環境相ピーター・ケント氏が帰国して間もなく上下両院で脱退の法案が可決された。
ケント氏によるとこの脱退によりカナダ政府は140億ドル(約1兆800億円)の国連に対する追徴金から逃れる事ができる。またケント氏は、カナダにとって「京都」は過去のものであるとし、これは正式な手続きを経た国家としての当然の権利であるとしている。また、「京都」に留まっているのはEUだけであるともコメントしている。
カナダは2005年に調印した際に2008〜2012年の間に1990年当時のGHG(地球温暖化ガス)排出量から-6%を達成すると約束している。しかし、その後増加するエネルギー消費を補う為にオイルサンドの採掘を始めた。2003年には国民一人当たりの年間GHG排出量は17.5トンであったが2008年には22トンに25%増加している。2011年現在は1990年当時から較べて30%増加しており約定の-6%に較べ36ポイントも増加しており追徴金の対象となっていた。
カナダと言うと自然が一杯の環境大国のようなイメージを持っていた人は、ぼくを含めて多いと思うが、今回の一件でカナダに対する見方がすっかり変わってしまった人も多いのでは無いだろうか。
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