ロンドン・グリーンオリンピックの伝統はリオに引き継がれるか
ロンドン・オリンピックが閉幕した。日本のマスメディアが全く注目しないロンドン・グリーン・オリンピックの結果をドイツの雑誌シュテルン(Stern)電子版8月8日版がまとめている。
建築物:金メダル
前回北京の鳥の巣に較べロンドンのオリンピック・スタジアムは1/10の鉄材しか使用していない。その上殆どの鉄材はリサイクル品である。屋根は古いガスパイプが使用された。ハンドボール場の銅の外板、水泳競技場のアルミニウム屋根もリサイクル材である。自転車競技場は木製で、完全自然空調構造で換気も電力を使わないシステムで、協議終了後は解体され材木は全て再利用される。
リサイクル:銀メダル
ここ以外英国中どこにも見られない5種分別のゴミ回収システムが用意された。食べカスは全てコンポストするように、容器、ナイフ・フォーク、皿等全て生分解性材料で作られた。パンフレット等の印刷物は全てリサイクル紙である。回収されたゴミの73%は再利用され、残りは発電所の燃料となり電力になった。ただ、観客はゴミの分別に慣れていないので、多数のボランティアのガイドに関わらず分別は守られる事がなかったので、金メダルには届かなかった。
電力源:失格
オリンピック施設全体は省エネ設計が徹底され、総電力使用量は2メガワットに抑えられた。計画当初建設されるはずであった風力発電所は実行されずに終わりゼロエミッションは達成されなかった。
水:銀メダル
雨水利用の中水道がトイレ、清掃、庭木、芝生に使われた。ホッケー場のみが水道であった。
食事:銀メダル
ケータリング会社は可能な限り近距離から食材を購入する事に努力した。
輸送;金メダル
観客は公共交通機関、徒歩、自転車のみでの観戦が可能であった。オリンピック入場券にはロンドン交通1日券が一緒に配られた。史上初の公共交通機関のみ利用のオリンピックであった。
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