多くの戦争は資源の確保がその目的にであった
8月15日は日本では終戦記念日としているが、東南アジアの国々ではたいてい「対日戦勝記念日」である。この記念日になると普段は埋もれていたナショナリズムが湧きあがって来るものである。いま、日本周辺では領土問題が俄かに注目を浴びている。世の戦争は資源確保が目的の場合が多い。自国を豊かにするためにはもっと資源が、食糧が、エネルギーが必要と、尊い人命を賭してまで戦争をする。
一方、エネルギーは8割が無駄に使われており、食糧は1/3が捨てられており、資源がリサイクルされているのは10%に満たないし、貴重と言われているレアアースのリサイクル率は1%以下である。人類はこれまで資源を掘り出してはゴミの山を築くだけの社会に生きて来た。
人類が残した最大のものはゴミの山である。地球温暖化ガスも人類が掘り出したCO2、つまりゴミである。地球から360kmも離れた人工衛星軌道上にも宇宙ゴミを捨てている。人類と言う生物はゴミを作る為に生れて来たのだろうか。
原油の価格が上がると、シェールガスや、オイルサンドや、メタンハイドレートなどを掘り出して使おうとする。これ以上化石燃料を掘り出して燃やしてCO2を出すのは止めにするべきだ。
エネルギーの使用は1/5にできる。資源も80%リサイクルできる。建築物も50年で建て替えるようなものではなく200年も300年も使えてエネルギーを使わない建築物を作る技術が既に有る。農業は点滴灌漑農業にする事で水、肥料、農薬の使用が1/5になる。自動車もとりあえずは燃費を100kmを3リッターで走る燃費にしておいて、都市計画を再構築して車に頼らない社会にする事ができる。これが豊かさはそのままで資源を5倍に使う「ファクター5」の考え方である。
もしも、人類が産業革命の直後に「ファクター5」に気づいていれば愚かな戦争は起こら無かったかも知れない。
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