LEDに交換するだけで原発はいらなくなる
出力200万kWの発電所1000基分の電力を消費する照明は省エネを始めるのには大変に簡単な分野でもある。電球をLEDランプに交換するだけでファクター5が達成できる。つまり、もし今すぐに白熱灯を全部LEDに換える事ができたら、地球上の全ての原発を直ちに停止できるのである。
白熱灯が電気から光に変換しているのは1.6〜2.6%だけで残りは熱になって大気を暖めている。それに対し蛍光灯は5.9〜16.1%であり、LEDは2.9〜14.6%である。まだ開発途中の技術であるLEDの変換効率はこれからもっと向上すると言われている。
昔からなじみの60Wの白熱灯が出す光の量は約800ルーメン(Ln)である。これを基準に比較表を作って見た。
この中で最長寿命のLEDの4万時間を点灯した場合の比較表である。価格は現在市販のランプの価格で計算してみた。白熱灯では電気代が55200円になりトータルコストで最高となる。蛍光灯やLEDとの差が歴然である。
蛍光灯には水銀が含まれており、別途回収して水銀をリサイクルする必要があるのだが、現状ではリサイクルされているものは13%に過ぎず残りは埋め立て処分されて環境汚染を起こしているので、環境負荷の点からLEDへの切り替えが望まれるが、初期投資が蛍光灯900円に対しLEDは7000円とまだまだ高価である。しかし半導体製品であるので量産効果は大きく市場の拡大と共に価格は必ず下がる。 |