ダンテの森    
18 Aug 2012   07:30:46 am
木を分子から見る
持続可能型社会での木の使い方

 何万年、何十万年と言う時を経てできた化石燃料を人類は汲み上げ、一瞬にして燃やしてCO2に変えてしまう。自然界での時間の営みと、人類の時間の営みの差がひずみを生んだものが環境破壊である。

 木は地球上で最も大きな生物である。アメリカ・ヨセミテ国立公園のレッドウッドは120mにもなる。寿命も最長数千年と長く、多くの森や他の生物を支えている。切り倒された後も建築材料として使われ、法隆寺のように1000年を経た今も建築物を支えている。

 三重大学の舩岡正光(ふなおかまさみつ)教授は木を分子レベルから研究しており、木を木材や紙としてしか使わない現在の使い方は、実にもったいないとしている。

 木を材木として使う場合、必要な形を切りだした残りは殆ど木屑となり、バイオマスとして燃料になるのが関の山である。紙として使われる場合はセルロースだけが取り出され残りはやはりバイオマスとして燃やされ、何百年もかけて成長した木は一気にCO2となり大気に放出されている。

 木の分子材料としての機能を生かす使い方を舩岡教授は提案している。木からリグノフェノールと言う工業材料を常温・常圧で作る事ができる。この原材料から木製プラスティックができるので、いろいろな工業製品を作る事ができる。そしてこの製品寿命が終わると、更に分子レベルで分解して、今度はより小さなサイズの別の分子材料となり、紙や繊維製品となる。この製品寿命が終わると更に小さな分子材料になり、電気部品などに使われる。そのように少しずつ形を変えてだんだんとCO2に戻って行く使い方が持続可能性社会における材料の使い方である。ゴミと言うものを作らない工業社会をデザインする事がグリーン経済への移行である。

次のURLに詳しい。
http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/deep_science/topics/18/01.html

カテゴリー : 他メディアより | Posted By : dantesforest |
 
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