20年前、日本は環境問題のトップランナーだった。
今日からブラジル・リオデジャネイロで「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」が開かれる。約120カ国の首脳レベルらが参加する。国連主催のイベントとして過去最大級で各国政府機関、NGOなど5万人の参加だそうだ。世界の首脳はメキシコのG20に続きリオに集まるが、我が国の首相はおひざ元がガタガタしているので踵を返して帰って来る。
20年前の日本は地球環境問題を世界に先駆けて取り組んでおり、まさにトップランナーであった。ドイツをはじめとする欧州各国や中国は当時の日本をまねる事で現在持続可能な開発を実現しようと努力している。日本は環境先進国だと自称しているうちにこれらの国々の後塵を拝してしまった。
地球環境保護と言うとワンガリ・マータイ博士が世界に広めた「モッタイナイ」が日本人にはまず最初に連想されるのでは無いだろうか。そして、省エネ、冷房設定温度を28度に、コンセントを抜く、車ではなく電車をなどが次々と連想される。何となく面倒くさいと言うイメージである。また企業人は、ものを使わなくなる、価格の低下、売上の減少、景気の後退と連想するのではないだろうか。
政府もGDPが下がるようなことは税収の減少になるので消極的である。建築物をグリーン化して建築物の消費するエネルギーを80%節約して建築物の寿命も100年150年と長くなる方法があると言っても躊躇している。製造時に大量のエネルギーを使いCO2を発生して50年しか持たないポートランドセメントを古代から使われて、エネルギーも食わず、CO2も出さず寿命も数百年のジオポリマーセメントが有ると言っても耳を貸さない。
今回のリオ+20のテーマの一つであるグリーン経済への移行が世界では始まっているのに、ここでも世界に取り残される。
このままでは、孫達に地球を引き継ぐ事ができなくなると言うのにである。
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