中国人戦争被害者の訴訟支援に命を賭ける
昨日、NPO法人731部隊・細菌戦資料センターで長年活動をされておられる方とお話をする機会があった。731部隊の名前を聞いたことがある人もいるとは思うが、日本政府はいまだにその存在すら認めていないが、731部隊は中国で細菌兵器の開発を行い、人体実験や実際に兵器として使用した部隊である。
氏は1984年頃からピースボートの事務局の活動を通じて、東南アジアの国々で日本軍による理不尽な被害を受けた方やその家族との交流を行って来られたと言う。その後731部隊による細菌戦で家族を失った中国人被害者が日本政府を相手に起こした損害賠償訴訟の援助活動を始められている。ぼくがバブルに浮かされていた頃に、180人の中国人原告団の為にひたすら身を粉にして証拠物件を集めたり、証言を集めたりされていたと思うと頭が下がる思いで有る。
731部隊については米軍の公式文書にも細菌兵器の開発を行っていた部隊との記録が残っているとの話をされていた。つい最近も証拠となる資料が国会図書館で発見されたが、それでも日本政府は証拠が無いと認めていないと言う。
氏は還暦を過ぎたばかりであるが、最近得られた心臓病と戦いながらも、まだ10年は死ぬわけには行かないと戦いの勢いを緩める気は毛頭ないようであった。自分の命を賭けて社会正義を貫いている姿に潔さを感じ感動を覚えた。同時に、このような方の活動があってこそ本当の日中友好があると確信した。
うわべの経済活動だけの付き合いでは東南アジアの人々が日本人の起こした過ちを赦す事はないだろうと深く考えさせられた晩秋の語らいのひと時で有った。是非又お会いして話をお聞きしたい。
同センターのホームページのURL:
http://www.anti731saikinsen.net/
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