これまで作付けされてきた作物を見直す時が来ている。
農家は非生産的で灌漑用水を大量に消費する作物から、付加価値が高く水の必要量が少ない作物に変更することを進めるべきである。年間降水量が十分ある地域に於いてはあまりその考慮は必要が無いかもしれない。この様な提案は特に人口密度が高い中国、インド、バングラデシュ等、水の需要と市場の要求を考慮の上で食糧の方が綿花よりも多い収益が期待できる。
綿花栽培から野菜や果物への転換は収入の増加が期待できるし、野菜や果物も灌漑が必要ではあるが必要な水の量は綿花に較べると半分以下である。
穀物は人類にとって特別に重要である。世界の農業の約半数は穀物である。2008年に20億トンであった穀物の消費量は2025年には人口が80億人になる事から30億トンに増加する。その為、農業用水の枯渇の問題がにわかに重要課題にクローズアップされてきた。
■地球の半分の人口は米を主食としており、地球上の利用可能な真水の30%は水田で使われている。アジアで作られる米の90%はアジアで消費されている。
■とうもろこしはアメリカ大陸原産であるが、現在では世界が最も重要とする穀物になっている。収量の少ない地域向けの改良品種の研究が盛んにおこなわれている。
|