畜産農家が生産するエネルギー
中国は現在世界最大のバイオガス生産及び使用国である。1800万の農家が既に30年も前から家畜の排せつ物を発酵させてメタンガスを作り熱源に利用している。中・大規模のバイオガス発酵プラントが年間2億3千万トンを生産している。北京郊外にあるバイオガスプラントでは日量220トンの鶏の排せつ物と170トンの下水を使用して年間14.6GWhの電力を発電し、同時に近隣の農家に温水を供給している。これにより年間12億円のエネルギーコストを節約している。
タイでは2011年に政府が1540個所で100MW級のバイオガスプラントを建設すると発表した。これには養豚場の排せつ物、下水、雑草が原料として考えられている。
インドでは年間500メガトンの農作物の残渣が廃棄されているが、このうち25%はエネルギーに変換する事が可能であり、それは12.5GWに相当するとしておりこの利用が計画中である。
フィリピンではマニラ首都圏の養豚場では22,000頭の豚が日量1700立方メートルの排せつ物を生産しているが、これをバイオガスプラントでガス化し更に圧縮して液化し自動車の燃料として利用する計画がある。
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