徒歩と自転車で市民はより健康に
車を使わない都市づくりが都市における持続可能性社会のキーとなる。
カナダの人口62万人のバンクーバー市は2009年に世界で最もグリーンな都市に選ばれた。
Greenwayと名付けられた道路網が整備され、市民は殆どの用事を徒歩で片づけられるように計画されている。歩道はサイクルパス(自転車道)とは植樹で分離され歩きやすく、沿道には市民の美術作品が展示され歩く人の目を楽しませる。ロータリーには小公園がしつらえられ休息もとれる。信号は歩行者優先で制御されている。行き先案内版が整備され道に迷うことも無い。
市の調査によると、30分の歩行で殆どの用が足せる都市計画が効を奏し、市民の移動の17%が徒歩で行われ、これは一日30万回である。市の中心部では移動手段の27%が徒歩で有る。
市は徒歩では遠い距離には自転車を使う事を勧めている。その為市はサイクルパスの整備を進めている。サイクルパスは車道と歩道からは植樹やプランターで分離されている。2009年現在で総延長400kmのサイクルパスが整備された。2010年に市内中心部で行われた調査によると市内での移動手段の内訳は、徒歩44%、公共交通機関27%、自動車22%、自転車7%となっている。因みにサイクルパスは道路面積の1%でしか無い。
徒歩と自転車の使用率の増加と共に市民の疾病率は下がっていると報告されている。
是非とも東北の沿岸都市部の復興計画に当ってはグリーンな都市計画が実施できる最大の機会と受け止めて政策立案者は車を使わない持続可能性都市を計画してもらいたい。
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