どう見ても欧米に差をつけられている「環境大国・日本」
環境も人間も健康でいられるように設計・建築・運営された建物、グリーンビルディングについては、当ブログで何度か取り上げている。(2011/11/25-27, 2012/2/5, 2012/7/11など)
米環境保護庁(EPA)によると、グリーンビルとは、「エネルギー、水、その他資源を効果的に使い、廃棄物や汚染・環境劣化を削減し、居住者やビル内で働く人の健康と生産性を高めることにより、環境や人体への負荷を削減するよう設計された建物」のことである。
LEED認証制度と言うのが有り、アメリカ・グリーンビルディング・カウンシルと言うNPOが認証を行う。
その認定基準( )内はポイント数、
1. 持続可能な立地(26p)
2. 水資源利用効率(14p)
3. エネルギー効率(35p)
4. 資材・資源(14p)
5. 屋内環境品質(15p)
6. デザインの革新性(6p)
7. 地域優位性(4p)
の項目で審査を行い、80p以上はプラチナ、60〜79がゴールド、50〜59がシルバー、40〜49が標準である。
これまでに、世界で4万以上のビルがLEED認定を取得しており、現在7万件が申請中である。認定ビルの地域別内訳は、EUが75%、北アメリカが11%、アジアが6%、その他が10%である。
これまでに日本で認証を受けたビルは17でアジアの中でも飛びぬけて少ない。その上、認証を受けたビルは飯野海運本社とNTTファシリティービルの一部の2つ以外は全て外資系のビルオーナーである。(表参照)
いまや、企業の評価に持続可能性が問われるのが当たり前になっている欧米に大きな後れを取っているが、アジアの国々にも遅れている。いまだに、省エネは売上を下げ、経済を後退させると考える経営者が多いのであろう。
グリーンビル・ビジネスは2011年には40兆円を超え、2015年には世界で50兆円市場になろうとしているが、日本はこの分野でもおいてけぼりを喰うのか。
リード・ジャパンのホームページ
http://leedjapan.com/
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