より豊かな生活はより多くのエネルギー消費からは生まれない
今日は、7.29脱原発国会大包囲と題しての集会が呼びかけられている。今回の脱原発デモは、いままではデモなど関係が無かった市民が大勢参加しているので今日の集会が無事故で終わる事を祈っている。
脱原発はエネルギー問題である。日本政府はこれまで原発を地球温暖化ガス対策の切り札としていた。これまで経済発展は大量のエネルギー消費で裏付けられてきた。国民の頭にも「より豊かな生活」=「より多くのエネルギー消費」との図式が刷り込まれている。現在のぼくたちのエネルギーの使い方は殆どが必要のないエネルギーを使う浪費に過ぎない。それはぼくたちが悪い訳では無く産業がそのようにエネルギーを浪費するデザインを進めて来たからである。
地球温暖化ガスの40%は建築物が、23%は交通が、18%は農業が、13%は重工業が排出している。これらがトップ4である。これらを革命的な省エネで全体のエネルギー消費を1/5(80%の省エネ)にすることが現有の技術で可能なのである。残された1/5(20%)を再生可能エネルギーで供給すれば化石燃料ゼロが達成できる。これが持続可能社会である。
地球上の人類以外の全ての生物は化石燃料を使ったりしていない。それではどの位省エネが現有技術で可能か、建築では外断熱高気密構造、断熱構造窓、排熱回収で50〜80%の省エネが達成されている。農業では水資源の70%を消費しているが点滴灌漑農業にすることで淡水の使用が95%節約できる。交通では自動車の省エネ改善は著しいが、省エネ分を追い越す車の台数の増加がある。そのために車なしでも快適に生活が送れる都市の再構築が必要である。徒歩、自転車、ライトレール、長距離高速鉄道をベストミックスする都市計画で80%の省燃料が可能である。
東北の都市再建には是非導入するべきである。世界に先駆けるグリーンシティを東北に作りモデルになる事が、東北支援をしてくれた世界へのお返しとなる。これらを行う事で、原発だけにとどまらず石炭火力の全数、石油火力の旧式のものは全て停止が可能になる。
より豊かな生活をエネルギーを最小で楽しむことが持続可能性社会である。まずぼく達自身の考え方の改革が大切だ。
|