ヴァイツゼッカー教授のファクター5
ヴァイツゼッカー教授の「ファクター5」は一部と二部に分かれている。第一部では省エネの具体的な実現の方法が述べられており、個々の具体例はこのブログで毎回紹介している通りである。
その多くは単に実現可能であるだけでなく実際に成果を上げている。それらの実例を証明するために数値や図式を使って説明しどうしても専門的になってしまっている。前著「ファクター4」が資源を4倍に活用する改善方法を数値を使って証明していたが「ファクター5」の第一部もそのスタイルが踏襲したものになっている。
「ファクター5」の第二部では省エネを進める為に現存している考え方や政策の例を挙げて、省エネを効果的に実施するには法的な規制や政治的な力を抜きには難しいことを述べている。また、過去の例を挙げて省エネは成功しても、かえって需要の増加を招き、その結果エネルギーの消費は以前より増えてしまう「エコ・リバウンド」について述べている。エネルギー消費の増加は人口の増加や今よりも更に快適な生活を追い求めるライフスタイルにより起きていることにも言及している。更に、改善可能な方法があるのに拘わらず既得権益を守るために現状維持が行われている現実世界の問題にも触れている。
読者の皆さまから内容が難解であるとの御意見を頂戴しているので、できるだけ簡単な表現にするように心がけますので、ご愛読のほどよろしくお願い致します。また、皆様からのコメントもお待ち致しております。
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