技術革新が大量物流に追いつかない
欧州委員会(EU)が1月19日に出した船舶のGHG(地球温暖化ガス)排出に関する意見の公募の記者発表の中で、世界の海運業界の努力にも拘わらず世界の船舶のGHG排出量は増加の一歩で現在3%である。このままで推移すると2050年には6%になるとしている。
本日まで東京ビッグサイトで開かれていたスマート・エナジー・ジャパン2012で貰って来た川崎重工のパンフレットに船舶の省エネについて書かれていた。
その一つはKawasaki RBS-F (Rudder Bulb System with Fin)と言う技術で舵に取り付けたバルブ(球状の物体)とフィン(翼)で、これによりプロペラが起こす水流の乱れを整え、プロペラの推進効率を2〜7%向上させることができる。この技術は既に100隻以上に装備されている。
もう一つは従来の球状船首を改造したSEA-Arrow(Sharp Entrance Angle bow as an Arrow)と言うタンカーやバルクキャリア―の船首の構造を変える事で6〜10%の省エネを達成している。
この様に新技術により船舶の省エネが進んでいるのに、それ以上に世界の物流が増加していると言う事である。地産地消を推進し世界の物流を減少させる事を指向する事で持続可能社会に近づく事ができる。
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