紺屋の白袴―意外に遅れている研究所の省エネ
今日の研究施設、特に自然科学分野の研究施設のエネルギー消費は高く一般の事務所棟に較べて時には100倍もの消費をするものも有る。その上、研究施設の省エネは遅れており僅かに2%程度である。
アメリカ、カリフォルニア州のローレンス・バークレイ国立研究所(LBNL, Lawrence Berkeley National Laboraory)の省エネ・プロジェクトチームによると、自然科学分野の研究施設の省エネは、現在の快適性と安全性を損なうことなくファクター5(80%)が達成可能であるとしている。
LBNLが2006年に完成した6層8800平方メートル、建設費75億円の鉄骨とガラス構造で熱反射性屋根の分子工学研究棟はLEEDゴールド認定を受けている。(LEED認定については2011/11/25を参照) 同棟は同等の研究を行う他の施設に較べ85%の省エネを達成した上で、再生可能エネルギー電力と契約した事でゼロエミッション(排出ガスゼロ)を達成した。
LBNL全体としては自らが開発した省エネ技術を実際に自ら応用する事で省エネを進めるプロジェクトを推進している。2009年からはオバマ政権が国営施設が率先して省エネを図るべきとの方針を出したのを受け、省エネ、廃棄物の減少、水資源の節約が徹底して行われた結果、年間5%の省エネが推進された。その結果として2010年には6万トンのGHG(地球温暖化ガス)の排出を低減した。
LBNLは4200人の研究者を擁し過去に12人のノーベル賞受賞者を出している。
LBNLのホームページのURL(英語のみ)は次の通り。
http://www.lbl.gov/
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