国際レベルの地球温暖化対策に欠かせない資料を提供
今月20日からブラジル、リオデジャネイロで開かれる国連持続可能な開発会議(リオ+20)が開催される。国連レベルでの環境に関する会議の基本となる資料を用意するのは「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」と呼ばれる国際的な専門家集団である。
IPCCはファクター5の著者であるフォン・ヴァイツゼッカー教授が共同議長を務める国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)が1988年に共同で設立した機関で現在全世界に3000人の専門家を有している。
この機関の目的は気候変化に関する科学的な判断基準の提供である。地球温暖化に関する科学的知見の集約と評価が重要業務である。数年おきに出すIPCC評価報告書はいつも話題となる。
IPCCは現在の気候変動は人類が産業革命以来続けて来た化石燃料の大量消費が地球温暖化の原因であると科学的に証明をした。
これまで、IPCCの報告には根拠が無いとしていたアメリカやカナダも最近IPCCに異論を唱えなくなった。しかし、いまだにIPCCは嘘をついているなどとマスコミに登場している反対論者も存在している。
IPCCが提唱する地球温暖化戦略は次の通りである。(重要な順)
1. 省エネ:これが最も効果的で早道であるとしている。
2. 燃料転換:バイオマスや廃棄食糧を発酵させたメタンなどを燃料にする。
3. 排熱利用:排温水、排熱などを回収して熱源として再利用する。
4. 再生可能エネルギー:風力、太陽光、地熱発電など。
5. 原材料の転換:地下資源に変わる原材料の開発。都市鉱山。
6. 製品設計の変革:基本デザインの段階から廃棄しない設計をする。
7. 淡水資源の効率的利用。
8. CO2以外の地球温暖化ガスの排出削減。
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