30%は正しい情報の伝達と教育で直ちに低減可能
農業分野はGHG(地球温暖化ガス)の18%と水消費の70%の責任を背負っている。
農業が、地球環境の悪化による影響を多大に受ける事は、その農業が大きな影響を与える要因になっている事は皮肉である。2006年のFAO(国連食糧農業機関)の発表によると農業が排出するGHGは18%で運送の13.5%を大きく上回る。
畜産―肉牛、養豚、養鶏、酪農は高度に機械化されており、これらの飼育過程の一定の期間に於いて、暖房、冷房、照明、換気、間接的では有るが飼料の為の肥料等に多量のエネルギーを消費する。
英国のカーボン・トラストの報告によると、農業分野では多くの場合エネルギーの無駄遣いが多く、照明、暖房、冷房、加熱、冷蔵、換気、空気循環等が非効率的に使われている例が多く指摘されている。例えば、アメリカの農業分野でのエネルギー効率は1978年には以前の倍の効率になったとしているが、収穫量をエネルギー量に変換すると、その10倍の化石燃料が消費されている。中国とインドではその約80%の化石燃料が消費されており、インドでは過去30年にエネルギー消費は6倍になっており、中国では過去30年間に農業のエネルギー消費は2.5倍になっている。
農業分野におけるエネルギー消費は農業者が正しく情報を理解するだけで直ちに30%のエネルギー消費が低減できる。農業従事者に対する情報伝達方法と教育が緊急課題である。
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