EVは都市の環境をきれいにする事は間違いないが、EVが現在の自動車の量よりも増えないように歯止めが必要。
By Derek Top GreenBiz.com Created 2012-06-28 15:46
最新の調査によると環境問題に積極的に取り組んでいる世界の大都市がEVによってCO2の排出量を削減しようとする取り組みは、2020年までに2000万台のEVを都市では走らせようとしている事が分かった。
「EV都市ケースブック」と題するこの調査は、世界の代表的な都市の開発状況の現状、EVインフラのケーススタディー、EV優遇政策、市民教育プログラムについての調査が行われた。この報告書はIEA、ロッキーマウンテン研究所、クリーンエネルギーEV研究所とC40が発行しており、世界の16の都市について行われた調査報告である。
対象の都市は、アムステルダム、バルセロナ、ベルリン、ブラバントスタッド(ニュージーランド)、ハンブルグ、ヘルシンキ、神奈川県、ロスアンジェルス、ニューヨーク、北東イングランド、ポートランド(オレゴン)、リサーチ・トライアングル(ノースキャロライナ)、ロッテルダム、上海、ストックホルムでこのうち1/3の都市では既にEVが走っている。
報告書は、補助金制度、税制上の優遇措置、登録費用免除、道路通行料金優遇、駐車場優遇、充電設備への投資補助措置について調査している。これらのいくつかの都市では都市が発注する車両をEV化する事で市場の立ち上がりを援助しようとしており、公用車、公共交通、タクシー等をその対象にしている。幅広い納税者の立場と言う意味で、計画者、自動車メーカー、インフラへの納入企業そして一般市民に対して、技術的、経済的、EV導入に当っての問題点について理解を得ることが重要であったと述べている。
実施にあたり重要な戦略はやる気のある市長と、その下で公共と民間とをいかに結びつけるかである。
今後、これらの都市はデータをネット上で共有する事で、リアルタイムな情報交換を行って、それぞれのプロジェクトの促進に役立てる。この報告書はこれからEVを導入することでCO2排出量の低減を図ろうとしている都市にとっては大変参考になる報告書であると思われる。
ファクター5の立場としては、EVは確かに車一台あたりのCO2排出量は1/10に減らす事ができるが、その為に車の数が現在の10倍に増加したのでは、それはまさしくリバウンド効果となってしまう。
この記事の原文:
http://www.greenbiz.com/blog/2012/06/28/global-cities-share-secrets-ev-readiness
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