GreenBiz.com 2012-09-06 Susanne Leblancの記事より
アパレル業界も徐々に持続可能性をCSR(企業の社会的責任)として考えるようになって来ている。
1980〜1990年に、動物愛護の観点から、反毛皮運動が起こり業界は対応を余儀なくされたのが、この業界の環境問題との関わり合いの始まりであった。1990年代の終りになり、労働搾取問題が製造工場のある東南アジアで発生し、多くの有名ブランドが未成年労働者、不当賃金、長時間労働などの問題でやり玉に挙げられた事から、業界内のコンプライアンスを厳しくして自主規制やBetter Work or the Fair Labor Association(良い仕事や公正労働協会)とのコラボレーションをはじめた。
ここ数年は業界に対する環境フットプリントに対する風当たりが強くなり、有名ブランドはその対応を余儀なくされ、業界リーダーとして率先垂範の形で対応している。業界としてはSustainable Apparel Coalition(持続可能なアパレル連合)が、環境に美しいデザイン・キャンペーンを素材、製造、流通にいたる全ての段階に持続可能性をデザインすることを推進している。
持続可能なデザインでは、まず素材に焦点が当てられており、いくつかの有名ブランドでは素材の組成、素性、特性を網羅したデータベースを作り、デザイナーが製造からリサイクル後の使用法まで考慮に入れたデザインする為に参考とするような仕組みを作っている。例えばNike(ナイキ)はナイキ社素材持続可能性インデックスをTimberland(ティンバーランド)はティンバーランド・グリーン・インデックスと整備して自社のデザイナーに提供している。業界としては、アウトドア産業協会インデックスをアウトドア・アパレルのデザイナーが利用している。
アパレル製品のモジュール化も進められており、ポーランドのBlessus社はジッパーでコンポーネントをつなぎ合わせる商品を発表している。ティンバーランドの靴はリサイクル時に再使用可能なコンポーネントを簡単に分離して再使用できるようになっている。
アパレル製品の使用寿命を少しでも延ばす事で環境負荷を軽減する動きが進んでいる。
原文:
http://www.greenbiz.com/blog/2012/09/07/sustainable-fashion-design-thinking-outside-index
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