GreenBiz.com 2012-9-12 by Derek Topより
スマートビルはマンパワーと智恵で化石燃料の使用を減らす
グリーンビルは最新のIT技術を駆使して更にエネルギー効率を上げるために細かい制御を行ったり、スマートグリッドと通信してより安い価格のエネルギーを購入して貯めておいてエネルギーの高い時には放出するなどしてビルのマネージメントを行ってゆく方向に技術は進んでおりそれをスマートビルディング技術と呼んでいる。
最近建設された、サンフランシスコ公共ユーティリティ協会本部ビルは13階建て、建設費1億9千万ドル(144億円)のスマートビルである。米国で最も厳しい省エネ標準ASHRAE(American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineers)の基準よりもさらに55%も省エネで、使用電力量も32%少ない。
このようなスマートビルが大きな省エネ効率を維持して行く為には、その複雑なシステムを運営・管理し保守を行わなければならなく、従来のビル管理会社では携わった事の無い分野の知識と経験を必要とする。その為、スマートビルの運営には省エネ技術の専門家集団へのアウトソーシングが必要となる。
あるリサーチ会社の調査によると、スマートビルの管理サービス業務の需要は10年間に4倍になると予想され、2011年に2億9千ドル(220億円)であった市場は2020年には11億ドル(836億円)になるとしている。
スマートビルを最適に運用することで、省エネ率はさらに向上させる事が可能である、その為には習熟度の高い会社にアウトソースする必要があるが、現在のところはその能力を提供できる企業としてスマートビルの設備を製造しているメーカーしか見当たらない。実際現在はこれらのメーカーのサービス部門がその業務の委託を受けている。Johnson Control, Siemens, Schneider Electricの三社である。この3社に続きEcovaとPacific Controlも育ちつつあり、将来の競合が楽しみである。
伝統的なITメーカーIBMもこの分野には食指を動かしており、クラウドを使った「見える化技術」を売り物にして、市場参入を覗っている。
この市場が成長してゆくことは、マンパワーと人間の知恵を使う事で化石燃料を使わない世界を実現する持続可能社会に近づく事である。
原文URL:
http://www.greenbiz.com/blog/2012/09/12/race-billion-dollar-smart-building-services-market
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