GreenBiz.com 2012-09-13 Marc Guntherの記事より
持続可能性ランキングが企業の時価総額を上下する
ダウジョーンズのサステナビリティー・インデックス(DJSI)とカーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)の持続可能性企業ランキングが発表になった。この他、全米ソーラ―協会のベスト20ソーラーパワー企業、グッドカンパニー・インデックス、ニューズウイーク「グリーン」ランキングなどが続く。
一体これらのランキングは影響力があるのか?そもそも意味は有るのか?を考えて見た。
確かに影響力は有るようである。A社がランクインしてB社がランクアウトするのを見たファンドマネジャーはB社の株を売ってA社の株を買うからである。
このランクと言うのは、調査会社が企業に送った分厚い調査票を担当の部長か課長クラスの幹部社員が答えただけのものである。それをカウントして点数にしてランク付けを行っている。
マイクロソフトのように実際に企業を挙げてCO2の排出量削減に真剣に取り組んでいるところも有る。マイクロソフト社のサステナビリティー担当役員のダン・ブロスは「高いランキングが発表される事は日ごろ努力している社員の励みになり、株主の評価も上がるので好ましい事である」と評価している。IBMは多大の努力をしているが、今回ランクダウンした。IT業界は総じてサステナビリティーに対する意識が強い為に競争が激しい。
別の業界ではどうだろう。オイルアンドガス業界のトップにランクインしたのはカナダのエンブリッジ社である。この企業は2010年にミシガン湖に流入しているカラマズ―河に2万バレルの原油を流出した。理由は設備の保守不全であった。なぜこのような企業がハイランクになるのか、それは一業種内でのランクであるからである。オイルアンドガス業界のレベルはもともと低い上に、エンブリッジは事故を起こした為にその対策に多大な投資をした、それがプラスにカウントされた為である。
このランキングを見て世界の500以上の機関投資家は60兆ドルを動かしている事は事実である。世界のマネーは既にグリーンビジネスをターゲットにしている。
原文URL:
http://www.greenbiz.com/blog/2012/09/13/why-sustainability-rankings-matter
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