GreenBiz.com 2012-09-28 Jill Vaskeの記事より
余剰PCの再利用で社会格差を無くし持続可能ITを実現
火星探査機キュリオシティーが着陸する様子をPCから見た人は多かったと思う。それを見ていて感じた事は、この様な恩恵にあずかれないディジタルデバイドと言われる人達との差がますます広がりつつあると言う事である。
アメリカ連邦通信委員会のJulius Genachowski委員長は、この問題に注目し、より多くの人々にPCとその使い方を習熟させる必要を感じたとしている。
アメリカ国内で約1億人はブロードバンドに接続ができない。そして6千6百万人がPCの基本的な使い方の知識も持っていない。PCは今や電気冷蔵庫や電話なみに現代生活を送るのに必要な道具となっていると言うのにである。
ジェナチョコフスキ委員長は「PC100の約束」キャンペインを支援している。これは企業で使われなくなったPCを学校やPCの無い家庭に少ない負担で提供しようとするものである。
調査によると年間1700万台のPCがまだ十分に機能が有るのに関わらず廃棄されている。特に大企業では一定の減価償却期間を経たPCは交換されるからである。
これらのPCは一般家庭でのウエッブブラウジングやワープロとしての機能には十分すぎる性能を備えている。しかし、現実には3%としか再利用はされていない。その主な理由は、データの保護の為のハードディスクの消去や、ライセンス契約上の問題からソフト消去するなどに費用が掛るからである。その為、現実には粉砕などの物理的な廃棄処分される場合が殆どである。
また、受け取った家庭も使い方を勉強する機会やお金がないとの理由で使われないままになるケースも多いとの事である。
「PC100の約束」キャンペーンはこれらの問題全てを含めて取り組んでいる。
PCを一台生産するのに使われたエネルギーは約1.8トンのCO2排出量に相当する。これはほとんど小型自動車と同じくらいである。別の言い方をすると100台のPCは68世帯の1年分のエネルギーと同じである。この観点からPCの再利用を促進するべきである。
原文URL:
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