GreenBiz.com 2012-10-09 Anthony Zolezziの記事より。
あのアメリカが真剣に廃棄物ゼロを考え始めた。 使い捨て文化の家元であるアメリカがごみゼロ社会を目指している。
いま、アメリカはごみゼロ社会を作る努力をしているが、そこで重要な事は、結果が伴うと言うことではないだろうか。廃棄物を転用したり、利用したりするだけでは無く、使用する事で実質的な利益を生み出して行くところに本来のごみゼロ社会の意味がある。
これまでの廃棄物の処理の考え方は、出された廃棄物は廃棄物処理事業者が、分別し、粉砕し、燃やし、埋めるなどして貴重な資源を使用することは無かった。ひどい場合はコンテナに詰め込んで東南アジアの国に輸出するような例もある。これでは決してごみゼロ社会には近づく事は無い。
ごみゼロ社会では全ての製品はその製品寿命が終わった後の使われ方を予め決めておいて、設計の段階から次に使われる時のことが考慮されているシステムデザインである必要がある。
例えば1ℓのペプシのPETボトルは、全数ペプシ社によって回収され、またPETボトルに再生される。ジョンソン・コントロール社のサーモスタットの様な建築用の電気部品は、使用されているプラスティックの配合毎にプラスティックの色が決められている為に、製品寿命が終わった後、分解された時に色によって分別する事で又電気部品に再生される。アップル、デル、HPのPCは各PCメーカーが回収して全部品を再生する。自動車も全ての部品の次の用途が決められている。このサイクル型ごみゼロ社会に重要なのは次の4点である。
1. 製品のデザイン段階で全ての部品が次に何に使われるのか考慮したデザインになっていること。
2. 使用済みとなった製品の回収システムとロジスティックを整備する。
3. 製品の使用者に、その製品寿命が終わった後の使用用途を明らかにし、十分説明をして必ず決められたシステムに従って処理をするように啓蒙する。
4. 使用済み製品の価格を明らかにして、回収のインセンティブにする。現在iPhoneは200ドル(1万6千円)、インクジェットカートリッジは5ドル(400円)の末端価格で取引されている。
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