人類は過去には再生可能エネルギーしか使っていなかった。
何千年かの人類の歴史で人力や家畜の力以外で動力源として使われてきたものは、水力、風力と言う再生可能エネルギーだけであった。
化石燃料の発見、さらに電気が動力源に使えるようになってからは、水力発電と言う例外を除いては、再生可能エネルギーに対する興味が急速に衰え、産業界、経済界から忘れ去られ、姿を消してしまった。
再生可能エネルギーが再び姿を表したのは、1970年代のオイルショックからである。その後1980年代に起きたチェルノブイリの原発事故と、このころから科学者達が化石燃料の浪費によるCO2の排出で気候変動が起きているとの主張も有って、再生可能エネルギーは再び注目をされるようになった。
各国は競って開発と市場への売り込みを始めた。デンマークとドイツでは再生可能エネルギーが経済的に成立する様な法律が作られた。ドイツでは1990年に再生可能エネルギー法(EEG)と電力固定買い取り法(FIT)である。
ドイツの当時の政府であった、社民党(SPD)と緑の党(Gruen)の連立政権は再生可能エネルギーの発電設備の投資額が完全に償却が終わり、何年間か利益を生むくらいの期間にわたり高額な買い取り電気料金を保証するような、補助金制度とFITを作った。
日本では、奇しくも2011年3月11日の東北大地震当日の午前中に菅内閣により閣議決定され、本年2012年7月からFITが実施されている。この効果は大きく太陽光パネルの設置は9月現在昨年比150%以上の伸びを示している。
つい最近まで、経産省、資源エネルギー庁、マスコミ、お偉い先生方はこぞって、太陽光や風力はお天気任せであてにならないエネルギー源なので、期待できないと言っていたのが、いとも簡単に再生可能エネルギー賛成に変わっているのが面白い。
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