世界ではグリーン経済への移行が既に始まっている。
2009年9月総理大臣就任6日後の鳩山氏が国連総会で、唐突にも2020年までにCO2排出量を1990年から比較して25%削減すると世界に向かって宣言して喝采を浴びたことは記憶にあると思う。
しかし、結果はたとえ3.11福島原発事故の問題があったにせよCO2排出量は2011年には過去最高の13億6千万トン(伸び率3%)となってしまった。これは、鳩山民主党のエネルギー政策は看板だけで骨組みさえ無かったからである。
ドイツと比較すると、ドイツは2007年に2020年までにCO2, 40%削減を目標にすると発表しているが、それを実行する具体的な目標値が定められている。�‥杜肋暖颪�11%削減してCO2を4千万トン削減する。（以下はCO2の削減量、単位万トン）��火力発電所の更新で3000、��再生可能エネルギー電力を30%にすることで4400、�ぅ乾濔撞冢Г稜冉�利用で1500、�シ�築物の断熱性能の向上で4100、��再生可能エネルギーによる熱源供給で1000、�Ц鯆麺∩�部門の燃費向上で1500、��輸送システムのモーダルシフトで1500、合計で2億1千万トンと実に細かい。これらを各分野が技術革新して行く事で自然とグリーン経済への移行が進むように設計されている。
2011年現在、世界のグリーンビジネスの規模は約200兆円であるが、年率5%以上の伸びが期待され2025年には440兆円になると予想されている。この分野で15%の市場占有率と100万人の雇用をドイツは目標としている。日本にはグリーン経済への移行の計画すらないので、この分野でも後塵を拝することになってしまうだろう。
日本は、かつては環境先進国、ハイテク先進国であったが、いまはその影もない。原発一辺倒のエネルギー政策は、エネルギー消費は増加し続ける事を前提とした産業構造に成り立っており、今世界が指向する持続可能性社会とは異なった方向に向いたまま、その舵を切れないままである。
経済界には過去の石油ショックのトラウマの為か、エネルギー消費の減少は経済の停滞になるとしか考える事ができなくなっている。エネルギー消費量と生活の豊かさには直接関係が無いと言う考え方に立た無ければ持続可能性社会の建設はあり得ない。
東北にグリーンシティーを建設する事で世界に持続可能都市のモデルを提案し、グリーンシティー建設市場でのリーダーとなり得る可能性を追求すべきだ。
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乗り遅れる日本
