持続可能社会へのシナリオ、グリーン経済革命の教科書、待望の日本語版
2012年10月31日、当ブログの基本となっているドイツの環境学者、エルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー教授の著した「ファクター5」の日本語版が、株式会社 明石書店(東京都千代田区外神田6-9-5、石井昭男社長)から出版される事に決定した。
当著作の原著は2009年にエルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー(Ernst von Weitzsäcker)、カールソン・ハーグローブ(Karlson Hargroves)、マイケル・スミス(Michael Smith)の3氏の共著で、英国の出版社Tailor & Francis社から出版された。副題は「持続的発展の為の方程式」と題され、資源を5倍に活用する事で持続可能な社会が作れると言う意味で「ファクター5」と名前が付けられた。1995年にエルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー教授がエイモリ―・B・ロビンス、L・ハンター・ロビンス夫妻と共に著した「ファクター4」の続編となった著作である。「ファクター4」は副題が「半分の資源で、2倍の豊かさを」とされ「新しいローマクラブへの報告書」となっていた。
「ファクター5」は2010年3月11日奇しくも東北大地震の1年前にドイツ語版がDroemer社から、内容の一部が著者により改定された上でリニューワル出版された。同年暮れには中国語版が「5倍級」として、2012年6月にはブラジルでポルトガル語版が出版され、2012年10月現在、ロシア語版が出版準備中であり、いずれもドイツ語版からの翻訳となっている。
日本語版出版は2012年3月に著者から日本語版を出そうとの申し入れがあり、当ブログの管理人他、4名が日本語訳を進めている。監修と日本向けの章の執筆を名古屋大学環境学研究科の林良嗣教授にお願いしている。
出版など手掛けた事の無い経験で、出版してくれる出版社を8ヶ月掛けて探し、5社目でやっと明石書店に辿りつく事が出来た。出版不況の中、この度決定してくれた明石書店の皆様に心から敬意を表するものである。一里塚を越えた思いであるが、これからがいよいよ翻訳グループの力の見せ所と緊張がみなぎっている。
日本復興のシナリオとなる本としたいとの決意で一同決意を新たにしている。出版は2013年4月頃を目標にしているので、皆様の御期待と暖かい応援をお願いしたい。
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