断熱・密閉・インバータで68%の省エネを達成
2012年11月19日、日本コカコーラ株式会社は富士電機株式会社と共同で、ピークシフト電力使用の自販機を2013年1月から初年度は25,000台全国に設置すると発表した。
日中の消費電力を95%節減とアピールしている。これは、夜間に冷却と加熱を行い、昼間の電力消費を最低限にするというピークシフト型にした結果昼間の消費電力が95%削減されたと言うものである。これを可能にする為には従来大変悪かった、断熱、蓄熱技術を改善する必要があった。
取り入れられた省エネ技術は大きく3つある。従来はウレタンを内張りに貼っただけの簡易的な断熱であったものを、真空断熱材を使用することで断熱効果が10倍になったとしている。また、悪かった気密性も向上している。また、従来は冷却はコンプレッサーを使った冷却機で行い、加熱は電気ヒータを使っていたものをヒートポンプを使う事で、冷却機が出す排熱を加熱に使う事で20%の省エネを達成したとある。これら全ての対策で68%の省エネに成功した。消費電力が95%削減されたわけではないことに注意する必要がある。
自販機については当ブログ8月27日にも書いたが、全国に500万台が設置されており、世界どこにもない飛び抜けた設置台数である。現在500万kWの消費電力(原発5基分)であるが、例え全数がこの省エネ型になっても150万kWは消費されるわけである。
自販機での飲料水販売は年間7兆円で、従事者数35万人の決して無視はできないビジネスになってしまっている事の方が問題である。
日本コカコーラはこのピークシフト型自販機には、ポーラベア(ホッキョクグマ)をデザインして、吹き出しのセリフに、環境保護の文言を書くとの事だが、ホッキョクグマはきっと「自販機全廃!」と書きたいと思っているに違いない。
日本コカコーラ発表原文URL:
http://www.cocacola.co.jp/info/savingenergy_statement.html
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