英国航空のバイオ燃料プラントが準備完了
GreenBiz.com 2012-12-06 Will Nicholsの記事より
今日から、12月20日までの予定でドイツを訪問する。10年ぶりのドイツで懐かしい。羽田からフランクフルトまでの空の旅である。航空機は乗り物の中では最も環境負荷が大きい。航空機メーカーは大型化、新素材による軽量化で燃費向上の努力をしており、最近の航空機は旅客一人当たりのキロメートル当り燃費は10年前に較べて20%は向上しているが、それでも乗り物の中ではダントツに悪い燃費であることには変わりは無い。しかし、数千キロ以上の距離を移動する手段として、航空機以外は現代社会においては、時間的余裕が許されず他には考えられない。
航空会社は航空燃料のゼロエミッション化を図っている。英国航空(BA)は持続可能なジェット燃料を供給する最新の設備を備えたプラントをロンドンに建設中で、2020年までに「ゼロエミッションでの成長」の為の準備が進んでいる。
BAは先週、グリーンスカイ・ロンドン・イニシアティブがロンドン某所に建設中の工場とバイオジェット燃料購入の長期契約を締結したと発表した。
この設備が稼働を始めると年間50万トンの従来埋め立て処理をされていた都市廃棄物から5万トンのジェット燃料を生み出す事ができる。
Solena社の高温ガス化技術でガス化されたバイオ燃料は精製された後、液体炭化水素となり航空燃料となる。
BAは10年間にわたり5億ドル(400億円)分のジェット燃料の購入契約を締結した。ルフトハンザ、KLM、ヴァージンエアや他の大手航空会社も提携している。
BAによると、これはBAの航空燃料消費の2%にあたるとのこと。これをテストケースとして実証ができた後には英国内数か所に同様のプラント建設の計画があり、来年度から着工する予定である。
同様のバイオジェット燃料計画は世界中に有るが、BAのこのプロジェクトが実用化第一号であり、英国がこの分野においてリードしていることを示している。
都市廃棄物からの燃料で環境に負荷をかけること無く旅行ができるのは、本当に喜ばしいことである。
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