ナイキ、アディダス、H&Mに続き、ザラとリーバイスも有害物質排出撤廃を宣言
NY GreenFashion.com 2012-12-20より、
多くのアパレル企業が、生産工程で有害物質を海や川に流していることはあまり知られていない。こうした行為を禁止しようと、2011年から環境NPOのグリーンピースが「デトックス」キャンペーンを展開している。
これを受け、これまでに、ナイキ、アディダス、プーマ、H&M、エスプリ、欧州のファストファッションブランドC&Aやマンゴー、中国のスポーツアパレルのリーニンが、有害物質の排出撤廃を宣言している。そして、ザラとリーバイスが、先月今月と、立て続けに排出撤廃を宣言した。
ファッション製品は、生産時にさまざまな化学物質が使用され、その中には、人体に有害な物質も含まれている。先進国では使用が禁止・規制されている物質でも、生産している国では規制がなかったり、有名ブランドの服であっても別会社が生産しているためブランド側が規制を徹底していなかったりと、さまざまな事情により、今でも有害物質が海や川に排出されている。
グリーンピースが2011年に発表した調査結果では、環境ホルモン物質のノニルフェノール・エトキシレートに特化していたが、先月発表された最新の調査結果では、アゾ染色により生成される発がん性物質アミン類や、有害なフタル酸エステル類が高濃度で検出されたことにも言及している。ノニルフェノール・エトキシレートも、依然141製品中89製品で検出された。
2012年11月末には、ザラの親会社であるインディテックスが"排出量ゼロ"宣言を表明した。
2020年1月1日までに、法的に規制されている物質だけでなく、人体に有害なすべての物質の排出量を、ザラを含む傘下の全ブランドの全生産工程でゼロにすることを約束した。さらに、具体的な行動計画として、 2013年4月末までに改訂版の禁止物質リストを公表し監査を受けること、2013年3月末までに中国の10工場と他国の少なくとも10の工場で、工場ごとに排出した有害物質の情報を公開すること、それ以外の中国の30工場と他国の少なくとも50の工場では2013年12月までに対応することなど、厳格な方針を打ち出し、今後8週間の間に更なる実行計画を発表することを約束した。
一方、リーバイスは、公式なプレスリリースとしてではないが、12月に入ってからウエブ上で声明を発表しており、ザラと同様に、2020年1月1日までにサプライチェーン全体ですべての有害物質の排出量をゼロにすることを約束し、具体的な行動計画を発表した。
目前に迫ったクリスマス。大切な人に贈るプレゼントは、環境に配慮したものを選びたいものである。
グリーンピースのデトックスURL:
http://www.greenpeace.org/international/en/campaigns/toxics/water/detox/
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