「できること」をやるのではなく「なすべきこと」をするのが政府
ローマクラブの創設者であるアウレリオ・ペッチェイ博士は「われわれは自らの力に魅惑され、“なすべきこと”や“なすべきでないこと”に対しても、あるいは人類の新しい状況に潜んでいると考えなければならない道徳的・倫理的規制に対してすらも、なんら配慮することなく、どんどん前進しています」(『二十一世紀への警鐘』)と言っている。
われわれが、できることのみを進めて来た結果が今日の状況である。
昨日、発足した新政権は地球環境への配慮に関しては全くふれておらず、自民・公明連立合意にも言及が無い。経済の復興をグリーン経済への移行で行うと言う視点が全く欠けている。
今回、ドイツを訪ねて広く一般に環境保護の意識が啓蒙されていることを感じると同時に、それを法律や経済活動が推進していること目の当たりにして、日本の余りの遅れに唖然とし、マスコミや評論家や学者までが日本は環境対策では先進国などと言っていることにさらに驚かされた。
気候の狂暴化は日に日に進んでおり、ここ二〜三日の異常な寒冷化や中央ヨーロッパでの温暖化はいずれも観測始まって以来の異常だと発表されている。今回の原因はインド洋の海面温度の上昇による偏西風の蛇行がその原因であるとのことだ。このような、史上はじまっていらいの異常な気象はこれから慢性化し、2050年を待つ事無く海面上昇が起き水没する地域が出てくることであろう。
われわれに残された時間はもう残っていないことを知るべきだ。
昨日、特定営利法人気候ネットワークが発表した「安倍政権発足にあたって 〜気候変動問題の緊急性の再認識と、政策措置の強化を〜」と言う提言を、当ブログ管理者として支持する。
この緊急提言は次のURLで読む事ができる。
http://www.kikonet.org/iken/kokunai/2012-12-26.html
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