チョコレート産業の持続可能性
クリスマスと新年が終わるとすぐに商戦はバレンタインに切り替わる。日本でもいつの間にかバレンタインにチョコレートを贈るなどと言う習慣?が定着した。チョコレートを世界で最も消費している第一位はオレオなどのブランドを持つモンデリーズ(Modeléz)で売上は200億ドル(1兆7千億円)である。M&Mやスニッカーズのマーズ(Mars)が162億ドル(1兆7千億円)で二位で、キットカットのネッスル(Netslé )が128億ドル(1兆1千億円)と三位に続く。
チョコレート業界はカカオ原産地における環境破壊や、劣悪労働環境、児童労働などの問題を抱えており、その持続可能性が問題視されている。
第二位のマースは2009年にフェアトレードと環境保全の認証をレインフォーレスト・アライアンス等の第三者機関から受けた原材料を100%使用すると宣言を行った。業界4位のヌッテラなどのブランドを持つフェレロは2020年までに認証済み原材料100%に置き換えると宣言している。
これらの動きを見て今回業界一位のモンデリーズが環境対策に4億ドル(350億円)を出資すると発表したが、その用途については未発表であるし、同社が認証済み原材料の買い付けをするかについての発表はないが、業界一位の同社の動きは他のチョコレート業界に大きな影響を与える事が期待される。
カカオ農家では本来学校に行くべき児童が早朝から夜遅くまで長時間労働を強いられていると言う貧困の現状がある。また、自然林をカカオ栽培の為に開発し生物多様性の観点から持続可能性を低下させている問題も大きい。
バレンタインでチョコレートを購入しようとしているお嬢さん方は、このような事にも思いを馳せてもらいたい。
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