それでも化石燃料を燃やした性ではないとする市場の人達
国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第五次報告書が本年、2013年5月に発表される予定であるが、昨年12月に一部のデータがリークされ、IPCCに異論を唱える団体により、このリークデータを使っての各国政府へのロビー活動が始まっている。第五次報告書は地球温暖化はより一層深刻化しており、気候の変動は激化の一途をたどっており、それは人類の営みがもたらしたものであるとの結論が導かれているらしい。
毎回、IPCCの報告書は事前リークが起きるが、これはIPCCと言う機関は世界の気象データを集める必要があり、全世界に2500人もの気象科学者が参加しており、報告書執筆はその中の800人もの多人数で行われている為に発表まで秘密を保持するのは至難の業と思える。
2013年1月8日のアメリカ気象データセンター発表によると、2012年のアメリカの平均気温は108年前の1895年に同センターがデータを取り始めて以来の高い気温で全米・年平均12.94℃でこれは20世紀中の平均気温より2℃高い。
2012年はヨーロッパ各地やオーストラリアでも記録的な高温が記録された。下の図はアメリカ気象局NOAAが2013年1月7日に発表した地図で、アメリカで過去最高気温を記録した場所が赤い点で示されている。
それでも市場は地球温暖化は化石燃料を燃やしている事とは認めたくないらしく、昨年末にアメリカを襲いオバマ当選の引き金となったハリケーン「サンディ」についてもビジネス・ウイークは「サンディ、これは地球温暖化なんかでは無い―そんなバカな!」と言う見出しで反論を試みていた。ウォ―ル街のエリート達は、リークデータを使って5月に出されるIPCC報告書への反論を考えていることであろう。
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