2013年度「持続可能都市交通賞」に輝いたメキシコ市
2013-01-22 Environment News Serviceニューヨーク発
この記事は、ブログ管理人の40年来の親友で、小ブログを支援してくれているメキシコ在住のJose Manuel Avelar氏に感謝の気持ちを持って捧げる。
メキシコ市は人口900万人のラテンアメリカ最大の都市であるが、そのバス交通システム、自動車道、歩行者の為のインフラ、駐車場の整備等、総合的な都市交通システムが評価され2013年度の持続可能都市交通賞が交通開発政策研究所(ITDP)から授与された。
この賞は8年前に制定され、その年の都市の清潔さ、効率的な交通システム、居住性が最も優れた都市に授与されている。
かつてメキシコ市の中心部は犯罪発生率が高く、雑多で混雑した場所であったが、今は市の中心としての重要な役割を果たす街に生まれ変わった。
1992年に国連から「地球上で最も汚染された街」との汚名で呼ばれた時から、この街の努力は始まった。当時、街は瀕死の状態であり、実際に大気汚染が原因で年間1000人以上の死者と35,000人の入院患者を出していた。現在の大気汚染度はロスアンゼルスと変わらなくなっている。
昨年、メキシコ市は首都バスシステム(BRT)を市の歴史的中心部から出ている最も交通量の多い道路を全面改修して、自動車、バスレーン、自転車レーン、歩行者道路更に駐車スペースを設けた。自転車シェアリングシステムにより、自動車は市街地中心部の手前で駐車し、そこからは貸し自転車での交通を推進した事で、交通の流れが良くなり、自動車の使用が減少した。
これにより、空港バスが市の中心まで乗り入れる事も可能となった。
エコビシ(Ecobici)と呼ばれる、パーク・アンド・バイク・システムで首都中心部の自動車の通行量が著しく下がり、人の流れ、物流も良くなった。これにより排気ガスが減少したのである。この成功は現在東南アジアの大都市がモデルとして注目している。
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