電車の回生電力で1日600kWhの節電に成功ーー三菱電機
環境ビジネス オンライン 2013-01-31から
三菱電機は、2012年8月から東京メトロで実施した、鉄道車両の回生電力を活用する駅舎補助電源装置(S-EIV)の実証実験の結果として、駅での消費電力を一日当たり約600kWh削減できる省エネ効果を実証したと発表した。今回の実証実験結果を踏まえ、2013年4月から製品として「駅舎補助電源装置」の販売を開始する予定。
駅舎補助電源装置は、鉄道車両のブレーキ時に発生する回生電力のうち、近くを走行している車両だけでは消費できない余剰電力を、駅の電気設備に直接供給する装置。
今回の実証実験では、東京メトロ東西線西船橋変電所に設置した駅舎補助電源装置の実証機にて、回生電力を直流1500V架線から交流6600V高圧配電系統に変換して駅の照明や空調、エレベーター等の電気設備へ供給し、その電力量を測定して省エネ効果と交流系統への適合性を検証した。
この結果、本装置で変換した電力で駅の消費電力を、10月18日から11月29日の期間に実測した平均値で、一日当たり約600kWhの省エネを実証した。また、本装置の実用性として、回生電力を交流に変換して、異常振動や高調波の影響なく交流系統に供給できることや、列車の地上信号系にノイズ影響がないことを確認した。
「駅舎補助電源装置(製品版)」では、回生電力を直流1500V架線から交流210V低圧配電系統に直接変換する。その仕様概要は以下の通り。入力電圧は直流1500V。出力電圧は交流210V、3相 50Hz/60Hz。定格出力は50kW連続、200kW−30秒。冷却方式は自冷で、設置場所は屋外で駅のホーム下やホーム端への設置を想定している。
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