欧州首脳は今後７年間にEC全体予算の20%を環境関連にあてると決定
Environmet News Service 2013-02-08 Brussel発より
2013年2月8日ブリュッセルで開かれた欧州首脳会議は2014〜2020年までの7年間の予算を決定する交渉が徹夜で行われた。EUの首脳たちはデビッド・キャメロン英首相、アンゲラ・メルケル独首相が主導する歳出カットをめぐり紛糾を続けたが、削減された数々の分野の中で環境関連予算のみ大幅な増額が決定された。
環境対策への活動目標達成の為に2014〜2020年までの7年間に最低でも予算全体の20%が出動されることが決定され、エネルギー保障、建築の低炭素化、資源利用の効率向上、環境に弾力性を持った経済の為に使われる事に決まった。
EUの2014〜2020年までの7年間の予算総額は9600億ユーロ(119兆円)で、2007〜2013年の7年間の歳出が9760億ユーロ(121兆円)であった事を考えるとEU史上初めて予算が前期を下回る緊縮予算となった。
これまで、EU予算の一角にしか過ぎなかった環境関連予算は今後、全ての歳出分野で環境への配慮を伴う事が求められることになった。EUは今後、粘り強くグリーンな、技術革新、インフラ改革、農業改革を推進して行く。
EUの首脳達はEUが低炭素社会への改革に向かう事を明確にし、あらゆる分野での行動が全て環境改善に向かうべきであることを確認し合った。これはEUにとって野心的で希望溢れるもので、記念すべき決定となった。
EUの首脳達はEU内をつなぐ高速鉄道網の整備、高速ディジタル網の整備、スマートグリッドを伴う大量電力・ガス輸送網の整備(下図参照)を行う事で環境負荷を低減すると同時にグリーン経済におけるEUの競争力の強化と新たな雇用の確保を目指している。例えば高速鉄道網ICTの整備には300億ユーロ(3兆7千億円)が充てられている。
これらにより、EUは20-20-20計画を達成したいとしている。これは�＿梗叱�果ガス排出を2020年までに1990年を基準として20%削減する。�∈得顕椎愁┘優襯�ーの割合を20%以上にする。��エネルギー消費効率を20%以上向上する。
の３つの20を達成することである。
日本の問題は、このような重要なEUの決定を政府もマスメディアも無視して国民に知らせようとしないことにある。今後も「ダンテの森」では積極的に取り上げて行きたい。
ENS原文(英語)URL:
http://ens-newswire.com/2013/02/08/climate-gets-20-percent-of-seven-year-european-budget/
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EUのグリーン化政策
