石油メジャーがグリーン経済へ転向か、オバマ大統領への恭順か?
GreenBiz.com 2013-03-01 Marc Guntherの記事より
2013年2月28日、ワシントンで石油大手シェルの未来シナリオチームの2人の担当役員、ピーター・ボーサ―(Peter Voser)氏とジェレミー・ベンサム(Jeremy Bentham)氏は「新レンズ」シナリオを発表した。このシナリオは地球の「山」と「海」の働きを複製して環境負荷の無い地球を再現しようとするものである。
シェルのシナリオによると、政府主導による、エネルギー価格の高値誘導により、市場がエネルギー消費を削減せざるを得なくなる効率向上政策は成功するであろうとしている。石炭、石油は天然ガスにとって代わられ、再生可能エネルギーは増大し、CO2回収・保存システムの本格稼働により2100年にはゼロ・エミッション社会が実現する。それでも、危険とされている地球平均気温が2℃以上上昇することは避ける事ができないとしている。
人口の増加と経済の発展にも関わらず、各国政府のエネルギー政策の転換により2050年には現在の80%のエネルギーが削減(ファクター5)されるが、地球温暖化ガスの量は危険限界レベルを超える。
2030年までは、豊富な天然ガスが主要化石燃料になり、太陽電池発電は順調に増加し、CO2回収・保存技術が発達してくる。
シェルは、政府のグリーン政策に協力して、協調して問題解決にあたる用意があり、天然ガス火力発電所から排出されるCO2を回収・保存する技術の開発を行うとしている。シェルが言う山とは天然ガスであり、海とはCO2回収・保存であると思われる。
記事原文(英語)URL:http://www.greenbiz.com/blog/2013/03/01/shell-get-ready-warmer-worl
シェルはオバマ政権のグリーン経済への移行の意思は固いと見て、彼らが生き残る持続可能性を追求した結果なのであろう。
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