米国自動車産業の廃棄物削減はリサイクルから
GreenBiz.com 2013-03-05より
アメリカ自動車大手のフォード社は20161年までに埋め立てゴミを40%の削減する5カ年計画を発表した。
この計画を達成するためには、生産される自動車一台あたり出されるゴミの量を2016年までに6.1kg以内に抑えなければならない。実績としては2007年に17.2kg/台出会ったゴミが、2011年には10.3kg/台まで削減できている。
今回の計画は、特に生産加工プロセスにおけるラインから発生するゴミの削減を主に改善を行う。計画策定にあたっては、機械加工の際に出る「切り粉」や研磨粉、ペイント工程で出るペイント・スラッジなどの発生を抑制する為の設備改善やプロセス改善を行う。
フォードの発表によると、廃棄物の削減は財務上にも大きなプラスをもたらすことが分かっている。昨年のフォード・アメリカとカナダで約57万トンのリサイクルが行われ、これにより2億3千万ドル(約200億円)が節約されている。
ゴミの削減は今や世界規模の生産システムには欠かせない条件となっている。世界中の生産拠点に対し、ゴミの削減を企業の社内標準とすることは単なる掛け声に終わること無く、従業員のライフスタイルとなり生活の質の向上にもつながる重要な意味を持つとフォード社は言っている。
フォードの廃棄物削減計画にはさらなる環境負荷削減目標が入っている。一つは地球温暖化ガスの削減であり、2010年〜2025年までに生産する自動車一台当たり製造工程からのCO2排出量を30%削減すると言うものである。また、水資源も2009年〜2015年までに30%を削減するとしている。
以上は、グリーンビズ・ドット・コムからのニュースであるが、生産工場での省エネやリサイクル、EVやハイブリッド車の発表など環境に配慮している企業姿勢の一方で、今年のデトロイトモーターショーでは大排気量エンジンを搭載したアメリカン・マッスル・カ―の展示が復帰しており、アメリカの景気が戻ると同時にやはり大量消費傾向も戻って来るのでは無いかとの危惧も感じられ、アメリカ自動車メーカーが本心は、と疑心暗鬼も消えない。
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