世界の女性国会議員、初めて20%超 日本は後退 ――議会同盟調べ
2013/3/6 日本経済新聞電子版より
議会の国際交流を推進する列国議会同盟(IPU)は5日、世界の国会議員(二院制の国では下院)に占める女性の割合が2012年末に20.3%となり、1945年の調査開始以来、初めて2割を超えたと発表した。特に国会議員の女性枠を設けている国での増加が顕著という。いわゆる「クオータ制」の効果が出た格好だ。
12年の女性議員比率は前年から0.8ポイント上昇した。国別ではセネガルが同24.7ポイント上昇したほか、アルジェリアでも女性比率が23.9ポイント上がった。セルビアやモンゴルも約10ポイントの上昇だった。IPUによると、いずれもクオータ制がある国だという。
一方、日本は昨年の選挙で女性議員の比率が下がり、世界ランキングでは122位と前年の106位から大きく後退した。IPUの順位表は同順位の国があっても次の順位を飛ばさないよう作成されているため、実際の順位はさらに低く、190カ国・地域のうち162番目に相当する。(ジュネーブ=原克彦)
以上は、日経電子版からであるが、「クオータ制」とは、社会に残る男女の性差別による弊害を解消していくために、積極的に格差を是正して、政策決定の場の男女の比率に偏りが無いようにする仕組みのことである。発祥はノルウエ―で1978年に制定された。現在欧州各国の下院(衆議院)は、ほとんどが30%以上が女性である。お隣の韓国もクオ―タ制を制定し、現在13.4%である。日本は昨年暮れの選挙で7.9%に後退し、OECD加盟国中最下位である。
環境保護を唱える学者はこぞって女性の政治参画を歓迎している。今日の環境破壊は男性社会の持つ特徴であるとする学説もあるし、女性は本質的に持続可能性を指向しているからとの主張もある。日本が環境保護に遅れている理由はこんなところにも有るのかもしれない。
|