人間を介さずに機械同士が情報を交換して効率向上を図る
GreenBiz.com 2013-03-11 Joel Makowerの記事より、
SFの世界では良く機械同士が繋がって人類に対して反乱を起こすと言うストーリーがある。スタートレック・ファンのぼくなどは機械同士の繋がりと言うとまず一番に最強の機械連続生命集団「ボーグ」を連想してしまうが、この話をはじめるとマニアックになり終わらなくなるので止めるが、今、現実に機械同士が人間を介さないで情報交換を行い、いわば自律的にエネルギー効率アップを行う事が始まっている。マシン・トゥ・マシン(Machine to Machine, M2M)あるいは「物インターネット(Thing Internet)」と呼ばれて急速に拡大をしている。
現状でネットワークに接続されている機械の数はたったの25億台に過ぎず、PCや携帯、スマホが100億接続されているのに較べると少ない。ネットワークに繋がれている機械は全て、何らかのセンサーを持っており、電力量、温度、湿度、風力、風向、人の動き、画像、などのリアルタイムの情報をネットに送出することができる。
エリクソン社の最新の年次報告書によると接続する機能を持ったチップ(電子部品)は2020年までに500億個が出荷されると予測している。ABIリサーチによると、2013年だけで50億個の無線通信デバイス(組み込み電子部品)が出荷されると言う。「物インターネット」は企業各社の重要戦略ターゲット、トップ10には必ず入っていると言う。
「物インターネット」、M2Mは一体どのような働きをするのだろうか。セキュリティー、エネルギー効率向上、予防保全、資産管理などを人間の介入を必要とせずに行う事ができる。例えば、ビルの人の出入りを管理しているデータを使ってビルのどの部分が無人になっているかを知り、そのエリアの消灯をする、エアコンを切る、温水供給を止める等を行って省エネをする事ができる。電力供給側(スマートグリッド)のデマンド・レスポンス情報を得て、安い電力時間帯に駐車スペースに接続されている電気自動車の充電を行うとか、電力マネージメントも可能となる。また、これまでのデータと現在データを比較する事で、空調システムの機器不良による異常を事前に発見して、故障が起きる前にメンテナンス部門に知らせる事ができる。
マイクロソフト社はワシントン州レッドモンドの本社キャンパスに有る118の建物のうち、13棟を選んでM2Mの実用化実験を行っている。この13のビルには多数のセンサーが設置され刻々変わるデータが半リアルタイムでネットに送出されている。センターはこれらのデータと契約している気象データサービス会社から得るデータと付き合わせて、各ビルの電力、照明、エアコン、換気、給湯などの制御を細かく連続的に行っている。この実験を行っている一角のエネルギー消費は他と較べ低いものになっているとの事である。
原文(英文)URL:
http://www.greenbiz.com/blog/2013/03/11/state-green-business-m2m-enables-rise-greener-machines
|