風力発電が初めて原子力発電を上回った
SustainableBusiness.com 2013-03-20から、
中国は重要なハードルを越えたのだろうか?
中国電力評議会は、2012年の風力発電による発電総量が史上初めて原子力の発電総量を超えたと発表した。
中国政府の第12期五カ年計画(2011-2015)によると、期間中に再生可能エネルギーの割合を30%にし、石炭火力の割合を現行の70%から65%に下げるとしている。環境保護を目的としたエネルギー・シフトと環境汚染防止対策費として3720億ドル(約35兆円)の財政出動が実行中である。
中国の火力発電の伸びは2012年には12TWh(テラワット時)でこれは0.3%のであったのに対し、風力発電は98TWh増加した。これにより風力発電の容量は100TWhとなり、原子力の98TWh、水力の196TWh、火力発電他の470TWhで中国の2012年の総合計は864TWhとなった。(因みに日本は約1000TWhで人口は1/10である。)
電力需要の増加は鈍化し5.5%で、GDP成長率を下回ったのは、景気上昇率が下がった事に加え、中央政府の省エネキャンペーンの効果を奏したとしている。
政府主導の環境対策と国民の大気汚染への嫌気から、石炭生産はクリーンエネルギーへと席を譲りつつあるようだとしている。
現有の中国の火力発電所の容量は総電力量の70%を有しているが、2012年には、その全てが稼働しなかった事を示している。その理由としては、石炭価格の高騰と輸送コストの上昇に原因があると見られている。また、より環境負荷の少ない最新式の技術を使った石炭火力発電所への投資も停滞してはおらず、2012年には50GWが新たに建設されており、石炭エネルギー業界の巻き返しも盛んなようである。
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