イラク戦争に掛った費用を環境対策に使っていいたならば
SustainableBusiness.com 2013/4/9 から
もし、米国がイラク戦争を始めずにそれに掛った軍事費を再生可能エネルギーに充てていたとすると、現時点で米国は40〜60%の電力を環境負荷無しで得ていた。
イラク戦争の戦争資金は連邦政府の負債となっている為に、将来の米国々民はイラク戦争の対価を支払うことになる。
ブラウン大のワトソン研究所の試算によると、アフガニスタン戦争と、人的損害を計算から省き純然とイラク戦争に掛った費用は2013年現在で、1.7兆ドル(約170兆円)であり、これに退役軍人への支払いを加えると2.2兆ドル(220兆円)に膨らむ。
現在の連邦政府の予算には、2053年までこの負債の償還計画は無く、金利を加えると2053年時点での借金は3.9兆ドルになっている計算である。
仮にこの資金を再生可能エネルギーに充てるとどうなるかと言うのが今回の試算である。フランスの専門家バーナード・シャボー(Bernard Chabot)は風力60%と太陽光パネル40%がベストミックスであるとの研究結果を出しており、ドイツとオーストラリアがそれを実証している。
これを前提にして、イラク戦争で使われた2.2兆ドルをにとうししたとすると、現時点で21%の電力が再生可能エネルギーで賄われていた事になる。金利負担まで加えて3.9兆ドルで試算すると40%になり、水力発電10%を加えると50%が再生可能エネルギーとなる。なお、この試算は発電量の試算の際に最も悪い条件で行っているので、現実にはこれより大きな発電量が期待できるので、実際は60%を上回るものと思われる。
ここでは再生可能エネルギーしか考えておらず、ファクター5が提唱する資源効率を5倍に使う戦略は入っていないことから、これを加えると、米国は、ゼロエミッションを超えてマイナスエミッション国になる事ができていた。環境負荷が最も大きなものは「戦争」である。
原文URL:http://www.sustainablebusiness.com/index.cfm/go/news.display/id/24754
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