温暖化ガスの70%の責任が有る都市は持続可能性への鍵
――コペンハーゲンは2025年までにゼロ炭素に
Yale Environment 360 2013-04-11 Justin Gerdesの記事より、
デンマークの首都コペンハーゲンは一足先に持続可能性都市へとの歩みを進めている。風力発電所の推進、都市ゴミ利用の都市暖房システム、住宅・ビルのエネルギー効率改善推進、市民を自動車から公共交通機関と自転車移動へ誘導など、同市はゼロエミッション都市への努力を怠る事は無い。
まず、空港に着陸する時に飛行機がかすめる様に通過するのはオフショア風力発電タービン群である。空港から市内までは自動運転の地下を走るトラムで15分である。市内には現在環状地下鉄が建設中で完成は2018年である。どこに行っても目につくのは自転車で、通勤通学者の36%は自転車を利用する。市内には総延長400kmの自転車専用道路(サイクルパス)が有り、常に2万人が走っていると言う。
目には見えないが、都市から排出される廃棄物を使った、世界最先端で世界最大規模の地域冷暖房、発電システムが、この都市のエネルギー源である。しかし、これらは序章に過ぎない。
コペンハーゲンは、2025年にはゼロ・エミッション都市を目指した予算を昨年通過させた。現在有る石炭火力発電所はバイオマス発電に改造され、風力、太陽光、地熱発電で全てのエネルギーを供給する。現在風力発電はデンマークの電力の50%を担っている。
世界最大の風力発電機メーカーとなったミドルグルンデン(Middlegrunden)社は、コペンハーゲン市民の出資によるものであるし、数多い風力発電所も市民の投資で作られている。コペンハーゲン市民は、持続可能性社会は市民が作るものとの考えを持っている。地球温暖化ガスの70%は都市から排出されている。今後の地球の持続可能性を成否を握っているのは都市に住む市民であると言う考えである。コペンハーゲンは人口が増加しており、2025年までに10万人が増えて50万人都市となる。彼らは持続可能性都市の一番乗りを果たして、ミドルグルンデン社のような持続可能性企業を今後も生み出して世界を牽引して行こうとの意気込みを感じさせる。
原文(英文) URL:
http://e360.yale.edu/feature/copenhagens_ambitious_push_to_be_carbon_neutral_by_2025/2638/
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