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02 Jun 2013 10:38:06 am |
遺伝子組み換え小麦 |
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米国オレゴン州の農家で存在しないはずの遺伝子組み換え小麦が育っていた
ブルームバーグ、2013-05-30 Alan Bjergaの記事より、
遺伝子組み換え作物のミステリーの様な話である。世界最大の種子メーカーで遺伝子組み換え種子を多数開発、販売しているモンサントが1998年から2005年にかけて同社のオレゴン実験農場で生育されていたものである。
この種子は同社の除草剤ラウンドアップを空中散布すると、雑草は枯れるが、この小麦は影響を受けないと言う農家にとっては便利なものであるが、開発途上の2004年に、世界の多くの国がこの遺伝子組み換え小麦の輸入を認可しない動きが有り、モンサントは開発を中止したものである。
この度見つかったのは、オレゴン州の小麦農家が除草剤を散布したのに拘わらず、芽を出している小麦が有るのを見つけ不審に思いオレゴン大に調査を依頼したものである。モンサントでは2005年にこの小麦の開発を打ち切っており、その後は実験栽培も行っていない。なお、この小麦は生育途中のもので、まだ実はつけていないが、これまでに収穫された小麦にこの種子からのものが混入していたかどうかは分からない。ちなみにオレゴン州で生産される小麦の90%は輸出されている。
日本政府は、5月30日この報を受けて同州からの小麦の輸入を中止する措置を取った。
この種子は14〜15年間にわたって除草剤に打ち勝って、生き残って自生していたのかも知れない。このような植物が今後、生態系に与える影響は全く予想ができない。これが、環境保護運動家が恐れていることである。遺伝子組み換え小麦は認められていないが、大豆やトウモロコシでは遺伝子組み換えは既に広まっており、日本に輸入されている。これらが、今後生物多様性にどのような影響を与えるのかは分かっていない。遺伝子組み換え大豆やトウモロコシを食べる人間や家畜にどのような影響が有るのかもまだ不明である。
核開発にせよ、遺伝子操作にせよ、人類は余りにも将来のリスクに対し鈍感すぎはしないだろうか?
原文(英文)URL:
http://www.bloomberg.com/news/2013-05-29/monsanto-modified-wheat-unapproved-by-usda-found-in-oregon-field.html
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カテゴリー : 他メディアより |
Posted By : dantesforest |
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