子供達はどの位エネルギーの事を知っているだろうか
Die Freie Welt 2013-08-08から、
長野県ではもう朝夕は爽やかだそうだと、友人がメールをくれた。東京はまだまだ猛暑で有る。日本語版「ファクター5」は間もなく出版社に渡せる位まで来た。
ドイツでは「エネルギー転換」と言う言葉を良く聞く。その意味は、地球環境に負荷を掛けている化石燃料をエネルギー源にすることから、風力、太陽光等の再生可能エネルギーをエネルギー源とする社会にして行かねばならないとの国家目標である。
メルケル首相はもとより、いずれの閣僚も事ある毎に「エネルギー転換」と言う言葉を使うし、マスメディアでもごく普通に使っている。一般人も使っており流石にドイツ人は環境先進国と言われるだけの事はあると思う。
ライブニツ教育学研究所(Leibnits Institute für die Pädagogik)は、ドイツの高学年生徒(10年生から12年生、日本の中学生に相当)のエネルギーに対する知識の調査をした結果、生徒のエネルギーに関する知識は少なく、対する意識も弱い事が分かったとしている。
調査によると、義務教育終了の段階ではエネルギーに対する知識はほとんど持って居なく、エネルギーは常に有るものとの認識しか持っていないことが分かったとあり、義務教育以降に更なる教育を受ける機会が無い人達の場合、エネルギーに関する知識を得ないままになる事も分かった。
また、10年生では、10ワットではどんな仕事ができて、1000ワットではどんな仕事ができるか等の知識が無く、いったい自分の普段の生活にどの位のエネルギーが使われているのかを考えた事も無かった。自分の身の回りの電気機器がどの位のエネルギーを消費するのかも知らなかった。
また12年生では、自分自身が歩く為には、食べ物を食べて身体の筋肉に化学的エネルギーを与えなければならないと言う認識も無かった。また、自分の家庭の電気、ガスの請求書も見た経験が無かった。
これでは、「エネルギー転換」の意味がこのグループに理解されているとは考えら無いとの事である。
日本の中学生はもっとエネルギーについて知っているのだろうか、恐らく同じかもっと知らないのではないだろうか。なぜ、学校ではエネルギーについての教育が無いのだろうか、不思議である。オームの法則は勉強しても、エネルギーが何かが分からないのでは、全く意味が無い。
ダンテの森の管理者は、今翻訳している「ファクター5」の本が出版されたら、小中学校で、エネルギーの話、環境の話をして回る活動をしようと計画している。その為にも早く本を完成させなければならない。
原文(ドイツ語)URL:
http://www.freiewelt.net/deutsche-schuler-wissen-wenig-uber-energie-10006634/
|